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~愛すべき「本格ミステリ」の世界~

プロフィール 

音倉誓示(Otokura Seiji)

Author:音倉誓示(Otokura Seiji)
魅力的な謎。論理的な解決。そして少しの遊び心♪
「本格ミステリ」の魅力が少しでも多くの人に伝わりますように。
元、某地方書店チェーンの店長。
九州在住。

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Killer X キラー・エックス (光文社文庫)Killer X キラー・エックス (光文社文庫)
(2006/01)
黒田 研二 二階堂 黎人

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大雪に閉ざされた山荘に招かれた6人の男女。同窓会と思いやって来た彼らを待っていたのは、変わり果てた恩師の姿だった。下半身の自由を失い、大きな傷を負った顔は、不気味な仮面に覆われていたのだ。頻発する“突き落とし魔”事件との関係は―。外界から隔絶された世界で、謎の殺人鬼が牙を剥く!実力派作家2人がタッグを組んだ、超絶的本格ミステリ。

くろけん(黒田研二)さんと二階堂黎人さんの合作シリーズである「Killer Xシリーズ」の1作目にして、二階堂黎人さんの「スキー・サイコ・シリーズ」の2作目にあたる「Killer X」を再読しました。

この作品は刊行時に「クイーン兄弟」名義で発表され、愛川晶さんと二階堂黎人さんの合作「白銀荘の殺人鬼」が「彩胡ジュン」名義で発表されたのと同じように著者当てクイズがありましたが、主人公であるミステリ作家が「親指シフト入力のワープロ専用機」を使っている時点で、少なくとも二人のうち一人はあっさり判ってしまうような・・。


主人公は駆け出しのミステリ作家「本郷大輔」。

ある日、彼の元に高校時代の恩師である「立原茂」-通称「シゲルちゃん」-から同窓会の招待状が届きます。

北海道の人里離れた山奥にあるシゲルちゃんの住居「深雪荘」に集まった大輔たちですが、同窓会のはずなのに、ここに集まったのはなぜか「本郷大輔」「佐伯ユミ」「服部雅巳」「遠藤光彦」「田淵篤」の同級生5名と、遠藤が連れてきた少年「馬場明夫」の合計6名のみ。

しかもシゲルちゃんは、同窓会の招待状など出した覚えが無いと言います。

折からの大雪で深雪荘に足止めされる大輔たちですが、一人、また一人と死んでいき・・。


この作品の冒頭には「口絵代わりの抜粋シーン」として、終盤のあるシーンが一部だけ先に書かれています。

もちろん冒頭部分を読んだだけでは、これが緊迫した場面だという事は分かるものの、まだこの時点では何が起こっているのかはよく分かりません。

しかし実際にこの作品を読み進めてそのシーンに辿り着いたとき、その状況がいかに不可思議な状況なのかを読者は思い知らされます。

・・が、この二人が生み出した作品の、それもわざわざ冒頭に持ってきた場面が、ただの不可思議な状況で終わる訳がありませんでした。


ところで、私が小説を読んでいる時、常に頭の中ではその物語の映像が流れています。

人物像やその舞台設定など、詳細に描かれていればいるほど頭の中の映像もクリアになります。

そして本格ミステリを読んでいて一番楽しい瞬間が、この頭の中の映像が一瞬にして全く違う映像に置き換わる瞬間です。


この「Killer X」は、まさにそんなドンデン返しのオンパレードでした!

作品の途中にたびたびカットインされる「突き落とし魔」の正体、シゲルちゃんの事、あの人物の事・・。

読者を欺くために、丁寧に丁寧に何重にも張り巡らされた小さな伏線たち。

そしてそれまで見えていた世界を一瞬で変えてしまう、終盤の衝撃的なドンデン返し!

それも一つや二つではありません。

しかも真相を知った後に読み返してみても、決して作者は読者に嘘をついていない事が分かります。



今この記事を書いている段階で、シリーズ最終作である「永遠の館の殺人」まで読み終わっています。

「永遠の館の殺人」はもちろん単独で読んでも楽しめるように書かれてはいますが、やはりシリーズ全体に対する仕掛けが非常に見事で魅力的でした。

ただ、「白銀荘の殺人鬼」からの全4作を読んでみて、単独の作品として一番お気に入りなのはこの「Killer X」です。


ぜひご賞味ください。


(後日、と言ってもずいぶん先になると思いますが、全4作の出来事を時系列で並べ替えて整理した解説記事をアップしようと思っていますので、細かい内容はその時に。もちろん作品を読んだ方だけに見て貰おうと思います。)







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2009/02/09 01:50|「Killer X」シリーズTB:0CM:2

 

本日ネットで気になるニュースを見つけました。

NHKが4月から、携帯電話とテレビを連動させたミステリー番組「探偵Xからの挑戦状!」(何か聞いたことのあるようなタイトルですが・・)を放送するそうです。

作品を執筆するのは、芦辺拓さん・井上夢人さん・折原一さん・辻真先さん・山口雅也さんなど、そうそうたるメンバー。

「問題編」の小説を6日続けて携帯電話に配信し、その後「解答編」をテレビドラマとして放送するとの事。

小説の配信を受けた視聴者は、犯人当てやトリック当てクイズに投票できるそうです。

番組は4/2(木)の午前0:10スタート。

携帯配信の受付は3/15頃から、NHKの携帯サイトで開始予定との事。


私はとりあえず参加してみようかと思います。

皆様もいかがでしょうか







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2009/02/08 23:51|Season 1TB:0CM:2

 

本格ミステリ作家クラブ」のサイト(←右のリンク集からどうぞ!)が更新され、「2009年2月の本格トピックス」が掲載されています。



トップページに会員である泡坂妻夫さんの訃報が載っているのは当然の事なのですが、やはり本当に亡くなられたのだと再確認するようで、悲しいです。


「会員の新刊」から個人的に気になる作品をいくつか。

石持浅海さんの「顔のない敵」が先月文庫化されています。

地雷をテーマにした秀逸な連作短編集ですので、未読の方はこの機会にぜひ(私はノベルスで読んでいますので文庫は未購入ですが)。

歌野晶午さんは、本日祥伝社文庫から「そして名探偵は生まれた」が発売。買います。

くろけん(黒田研二)さんと二階堂黎人さんの合作「永遠の館の殺人」は先月発売済み。

つい昨日読了し、シリーズ全体の大きな仕掛けに驚嘆して大満足でした(ただいま記事を執筆中・・もう少しかかりそうです)。

またここには載っていませんが、くろけんさんは2/13に「ペルソナ探偵」が文庫化です(講談社文庫)。

道尾秀介さんは連作短編集「鬼の跫音」が角川書店より発売になりました。

「カラスの親指」に続き、運良くサイン本が手配できました。

またこれもここには載っていませんが、西澤保彦さんの異色短編集「マリオネット・エンジン」も明日講談社ノベルスより発売予定です。


さて、「執行会議メンバー・今月の一言」からは・・

そうそう、有栖川有栖さんの「赤い月、廃駅の上に」(メディアファクトリー)が本日発売です。

鉄道怪談集・・というところが少し不安ですが、もちろん買います。

大倉崇裕さん、怪獣もいいですが「福家警部補」楽しみにしていますのでお願いします。

くろけんさん、「まだ20日しか」って・・一体いつの間に・・。

未読の作品を読みながら、新作を気長に待ちます。

東川篤哉さんは九州のご出身だったんですね!

何かそれだけでちょっと嬉しかったりして。



「大きな棺の小さな鍵」もまだ未読で手元にあるので早く読まねば。

第9回本格ミステリ大賞公開開票式、当たらないかな~。







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2009/02/06 13:30|・本格ミステリ作家クラブTB:0CM:2

 

昨日、本格ミステリ作家である泡坂妻夫さんが亡くなられました。

1933年生まれ。紋章上絵師。

1976年に短編「DL2号機事件」でデビューされ、その後「日本推理作家協会賞」「泉鏡花文学賞」「直木賞」などを受賞。

本格ミステリ作家であると同時にプロ級の腕を持った奇術師でもあり、奇術をネタにした作品も多く残されています。

また「しあわせの書」のような、本そのものに仕掛けが施された作品も発表され、私たちミステリ読者を大いに楽しませてくれた偉大な作家さんです。

氏が生み出した名探偵「亜愛一郎」は今でも多くのミステリファンに愛されています。



まだまだ多くの作品を生み出して欲しかった。

ぜひ、一度目の前でその奇術の腕を見てみたかった。

氏の訃報に触れ、残念で残念で仕方がありません。



氏の作品を語り継ぎ、このような素晴らしい本格ミステリ作家さんがいたという事を少しでも多くの方に伝えていく事が、ミステリファンとしての私たちの義務であり、それが一番の追悼になるのではないかと思います。



本格ミステリ作家、泡坂妻夫氏のご冥福を心からお祈り申し上げます。








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2009/02/04 23:55|・その他TB:0CM:0

 

突然ですが、私の店にはそれぞれの売場に専属の担当者がいます。

文芸書を管理しているのは文芸担当者ですし、文庫を管理しているのは文庫の担当者であって、基本的に店長が売場を担当することはありません。

ただし私の店がチェーン内の他の店舗と少し違うのは、売場の一部に店長直轄管理の棚があり、そこにはこのブログで取り上げているような「本格ミステリのみ」(一部伊坂幸太郎など例外あり)が陳列されている事です(完全に公私混同&趣味爆発の棚)。

ところが!

1月半ば、この棚から有栖川有栖さんの本が4冊消えました

その翌週には東野圭吾さんの本が4冊。

さらにその2日後には伊坂幸太郎さんの本が2冊、棚から消えました。

最初はデータの不備やスリップ(本に挟まっている短冊形の紙です)の抜き漏れかと思っていたのですが、あまりにおかしいので防犯カメラの画像を確認すると・・・。

写っていました! しっかりと!

私の棚から本を盗む犯人の姿が!!

すぐに犯人の画像をプリントアウトしてバックヤードに貼り出し、アルバイトまで含めてスタッフ全員に犯人像を周知徹底。

現実問題として、万引き犯を現行犯逮捕するには数々の必要要件があり中々難しいため、実際は怪しい人物を見かけたら万引きされる前に追い返す事も多いのですが、今回は「絶対に捕まえて警察に突き出す!」とスタッフの前で宣言しました。

私の棚に手を出すような輩を許す訳にはいきません!(私怨?)

悪質犯のため、もちろん警察にも事前に伝えておきました。

ちなみに乗っている車の車種やナンバーもこの時点で全て警察に伝えているため、警察では「どこの誰か」はこの段階ですでに把握していました(40代男性の単独犯です)。


・・・そして待つこと数日。


味をしめた犯人がまたもや来店。

運悪く、数名のレジ担当を除くと売場に私一人しかいない時間帯に現れたのですが、過去の防犯カメラの画像を分析して行動パターンが分かっていましたので、盗るであろう場所に先回りして、服の中に商品を入れる所を目視で確認。

その後、そのまま店を出たのを確認し、その場で現行犯逮捕

すぐに警備会社と警察に通報し、休憩室は一転して怒号の飛び交う取調室へと変貌したのでありました(昼食中に部屋を追い出してしまったスタッフには申し訳なかったですが・・)。

服の中から出てきたのは何と11冊

私が盗るのを確認したのは4冊でしたので、その前にすでに7冊入れていたようです・・。

あきれて物も言えません・・。



今回は幸いにも逮捕出来ましたが、書店にとって万引きは日常茶飯事。

これはあくまで氷山の一角にすぎません。



ということで、本格ミステリを読むかたわら現実の犯罪者とも闘う音倉誓示でした
(今回の記事はもちろんノンフィクションです。)







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2009/02/02 23:58|・書店での出来事などTB:0CM:3

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