~愛すべき「本格ミステリ」の世界~

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音倉誓示(Otokura Seiji)

Author:音倉誓示(Otokura Seiji)
魅力的な謎。論理的な解決。そして少しの遊び心♪
「本格ミステリ」の魅力が少しでも多くの人に伝わりますように。
元、某地方書店チェーンの店長。
九州在住。

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黒田研二さん脚本(前川かずおさん画)の「逆転検事 第1話”逆転のコスチューム”」を読みました。

5/28(木)に発売になるニンテンドーDSソフト「逆転検事」を、登場人物はそのままにゲームのストーリーとは違うオリジナル脚本で先行漫画化した作品です。



「全国仮装学会パーティー」の会場に足を踏み入れたわれらが天才検事「御剣怜侍(みつるぎれいじ)」。

同じころ、会場となっているホテルの一角の女性用トイレで背中を刺されて血まみれの女性の死体が発見されます。

そこに駆けつけてきたのはこれもおなじみ「糸鋸圭介(いとのこぎりけいすけ)」、通称「イトノコ刑事」です。

そこら中に血が飛び散った凄惨な現場ですが、そのトイレの一室には赤ワインのボトルを抱えた下着姿の不審な酔っぱらいが!


一方、仮装パーティー会場のイケメン御剣検事は寄ってくる爆乳セクシー美女には目もくれず、魔女の恰好をした地味な女性に興味を持ちます。

各フロアを聞きこみに回っていたイトノコ刑事から事件の事を聞いた御剣は、現場を見る事もなくその鮮やかな推理であっさり真相に辿り着きます。


「フッ・・・、簡単なロジックだよ」


というセリフに萌えてしまう私はかなり重症なミステリマニアかも・・・(いまさらかな)。



小説で文章にしてしまうとどうしてもあからさまに説明的になってしまう伏線をごく自然に物語に溶け込ませる事が出来るのは、漫画という媒体の特権ですね。


第2話以降も楽しみです。


ヒラヒラ~。







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2009/04/24 02:02|逆転裁判&逆転検事TB:0CM:0

 

逆転検事(通常版)逆転検事(通常版)
(2009/05/28)
Nintendo DS

商品詳細を見る


5月28日にニンテンドーDSで「逆転検事」(カプコン)が発売になりますが、DSソフトの発売より一足早くマンガ版の「逆転検事」が4/13発売のヤングマガジン20号から連載されるようです。

逆転裁判」の時と同じく、マンガは「前川かずお」氏、そして脚本はメフィスト賞作家の「黒田研二」さんです!

今回もゲームとは違ったオリジナル脚本のストーリーとの事(第1話は仮装パーティー会場で起きた殺人事件に御剣が挑む“逆転のコスチューム”)。


DSの「逆転検事」はすでに(自分の店で)予約していますが、マンガ版の連載も開始とは、これでまた楽しみが一つ増えました。


謎、推理、逆転、そしてあの濃い~キャラクターたち。


あ~、楽しみっ!!







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2009/04/04 02:26|逆転裁判&逆転検事TB:0CM:0

 

ペルソナ探偵 (講談社文庫)ペルソナ探偵 (講談社文庫)
(2009/02)
黒田 研二

商品詳細を見る
作家を志し同人誌を作る六人の男女が、チャットルーム「星の海」に集まった。星の名前をハンドルネームにした彼らに面識はなく、プライベートは秘することを約束事にしていた。だが、そのことがすべての事件の伏線となり、真の悲劇を招き寄せる。それぞれの謎が環となって、予測不能の最終章へと繋がる衝撃作。

先日文庫になった、くろけん(黒田研二)さんの「ペルソナ探偵」(講談社文庫)を読みました。

デビュー作「ウェディング・ドレス」に次ぐ、第2作目になります。

さてさて、今度はどんな手で読者を驚かせてくれるのか・・。


ネット上の「星の海☆チャットルーム」という会員制サイトに集う6人。

全員が作家を目指すメンバーばかりです。

主宰者である「カストル」の呼びかけで集まったメンバーは、それぞれ「スピカ」「アンタレス」「カペラ」「ベガ」「ポルックス」という名前で呼び合い、メンバーの本名や連絡先を知っているのは「カストル」だけ。

ところがある日、あるメンバーの元に一本の電話が・・。


いや~面白かった!

この作品、何がすごいかって全編がほぼ「作中作のみ」で構成されているんです。

小説の中に「登場人物が書いた別の作品が挿入される」、というのは割とありがちなパターンですが、これだけ「作中作」が大部分を占める作品はさすがに初めて読みました。

よくこんなこと思いつきますね・・。



作中、同人誌「スターチャイルド」への掲載作という事で、「メンバーそれぞれが自分の身に起こった事件を小説にした作品」が順番に紹介されていきます。

まず「スターチャイルド第5号」に掲載された、スピカの書いた事件簿「フィンガーマジック」。

「第6号」にはアンタレスの書いた事件簿「殺人ごっこ」。

「第7号」にはカペラの書いた事件簿「キューピッドは知っている」。

そして最後、ポルックス視点の事件簿で、メンバーに起こった悲劇の真相がついに明かされます。



スピカの「フィンガーマジック」以下、それぞれの作中作自体が独立した一篇の短編ミステリとして成立しており、さらに最後のポルックスの事件簿で作品全体を貫きとおす謎までも解明されていくという、非常に贅沢な作品でした。

最後はこういう展開になるんだろうな~と思いながら読み進め、ある程度は予想できた・・つもりだったのですが、そこはくろけんさん、一筋縄では行きませんでした。

辿り着いたつもりの真相が次から次にひっくり返され、まさにどんでん返しのつるべ打ち!

あれもこれも伏線だったのか、と感慨にふけりながら、「Killer X」を読んだ時と同じく真相の上に別の真相が次々と上塗りされていく感覚は非常に楽しいものでした。

中々やりますねくろけんさん!

ただの変態オヤヂじゃないですね!(口がすべりました。ホントにすみません。)

無理やり褒める必要は無いから忌憚のない感想を、と以前言われましたが、これが素直な感想です。

よくまあこれだけのややこしいプロットをきちんと組み立てたものだと感心するばかり・・。

無理に厳しい意見を言うならば、やはり新本格らしいというか、パズル的な小説だとは思います。

残念ながら、読んでいて登場人物に感情移入してしまい悲しさに胸が締め付けられたり、といった事はありませんでした。

そういう意味では「文学的な小説」からは遠い作品かもしれませんが、何より、この斬新でトリッキーな設定を思いつき、それを破綻なく仕上げてあるこの作品はまぎれもなく傑作だと思います。



今週発売の「カンニング少女」(文春文庫)も楽しみです。


以前に東野圭吾さんのエッセイを読んでいたので、「ザウス」が出てきた時はちょっと笑いました。







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2009/03/08 23:59|・黒田研二TB:0CM:2

 

「ウェディング・ドレス」で第16回メフィスト賞を受賞してデビューした、くろけん(黒田研二)さんの著作リストです。

愛犬ロックくんと戯れつつ、ミステリにスキーにと忙しい日々を送っておられるようです


「虚実入り乱れシリーズ」(くろけんさんが勝手に命名)
 ・硝子細工のマトリョーシカ・・・講談社ノベルス('01)
 ・今日を忘れた明日の僕へ・・・原書房ミステリー・リーグ('02)
 ・幻影のペルセポネ・・・文藝春秋('04)

「ふたり探偵シリーズ」
 ・ふたり探偵 寝台特急「カシオペア」の二重密室・・・光文社カッパ・ノベルス('02)、光文社文庫('10)
 ・阿弥陀ケ滝の雪密室・・・光文社カッパ・ノベルス('03)

「ハーフリース保育園シリーズ」
 ・笑殺魔・・・講談社ノベルス('02)
 ・白昼蟲(む)・・・講談社ノベルス('04)

「ノンシリーズ」
 ・ウェディング・ドレス・・・講談社ノベルス('00)、講談社文庫('08)
 ・ペルソナ探偵・・・講談社ノベルス('00)、講談社文庫('09)
 ・嘘つきパズル 究極の名探偵★誕生・・・白泉社My文庫('02)
 ・闇匣・・・講談社ノベルス('02)
 ・クレイジー・クレーマー・・・実業之日本社ジョイ・ノベルス('03)、実業之日本社文庫('12)
 ・霧の迷宮から君を救い出すために・・・実業之日本社ジョイ・ノベルス('04)
 ・結婚なんてしたくない・・・幻冬舎('05)
 ・カンニング少女・・・文藝春秋('06)、文春文庫('09)
 ・ナナフシの恋 Mimetic Girl・・・講談社ノベルス('07)、講談社文庫('12)
 ・さよならファントム・・・講談社ノベルス('11)
 ・キュート&ニート・・・文藝春秋('12)、文春文庫('14)
 ・ドライブ・・・TO文庫('14)

「Killer X(キラー・エックス)シリーズ」(二階堂黎人さんと合作)
 ・Killer X(クイーン兄弟名義)・・・光文社カッパ・ノベルス('01)、光文社文庫('06)
 ・千年岳の殺人鬼・・・光文社カッパ・ノベルス('02)、光文社文庫('07)
 ・永遠の館の殺人・・・光文社カッパ・ノベルス('04)、光文社文庫('09)

「共著・オムニバス等」
 ・本格推理8 悪夢の創造者たち(「「そして誰もいなくなった……のか?」所収)・・・光文社文庫('96)
 ・黄昏ホテル(「あなたがほしい」所収)・・・小学館('04)
 ・EDS緊急推理解決院(競作)・・・光文社('05)
 ・珍しい物語のつくり方(「コインロッカーから始まる物語」所収)・・・講談社ノベルス('06)、講談社文庫('10)
  (「本格ミステリ06」(講談社ノベルス)から文庫化に際し改題)
 ・川に死体のある風景(「水底の連鎖」所収)・・・東京創元社('06)、創元推理文庫('10)
 ・見えない殺人カード(「はだしの親父(家族シリーズ1)」所収)・・・講談社ノベルス('08)、講談社文庫('12)
  (「本格ミステリ08」(講談社ノベルス)から文庫化に際し改題)
 ・Play 推理遊戯(「はだしの親父(家族シリーズ1)」所収)・・・講談社('08)、講談社文庫('11)
  (「ザ・ベストミステリーズ2008 推理小説年鑑」(講談社)から文庫化に際し改題)
 ・メフィスト2009 Vol.1(「マックスと嘘とビデオテープ」所収)・・・講談社('09)
 ・ミステリ愛。免許皆伝! メフィスト道場(「神様の思惑(家族シリーズ2)」所収)・・・講談社ノベルス('10)
 ・凍れる女神の秘密(「我が家の序列(家族シリーズ4)」所収)・・・講談社ノベルス('10)、講談社文庫('14)
  (「本格ミステリ10」(講談社ノベルス)から文庫化に際し改題)

「ノベライズ等」
 ・極限脱出9時間9人9の扉 オルタナ(上・下)(DSゲームのノベライズ)・・・講談社BOX('09)
 ・青鬼(PC用フリーゲームのノベライズ)・・・PHP研究所('13)
 ・青鬼 復讐編(PC用フリーゲームのノベライズ)・・・PHP研究所('14)
 ・青鬼 公式アンソロジーコミック 闇蘇露編 noprops/原作 黒田研二/原作 鈴羅木かりん 他/画・・・PHP研究所('14)
 ・青鬼 異形編(PC用フリーゲームのノベライズ)・・・PHP研究所('14)

「逆転裁判・逆転検事シリーズ」(コミック版の脚本を担当)
 ・逆転裁判①・・・講談社ヤングマガジンコミックス('07)
 ・逆転裁判②・・・講談社ヤングマガジンコミックス('07)
 ・逆転裁判③・・・講談社ヤングマガジンコミックス('07)
 ・逆転裁判④・・・講談社ヤングマガジンコミックス('08)
 ・逆転裁判⑤・・・講談社ヤングマガジンコミックス('08)
 ・逆転検事①・・・講談社ヤングマガジンコミックス('09)
 ・逆転検事②・・・講談社ヤングマガジンコミックス('09)
 ・逆転検事③・・・講談社ヤングマガジンコミックス('10)
 ・逆転検事④・・・講談社ヤングマガジンコミックス('11)
 ・逆転裁判 天才検事・御剣編・・・講談社廉価版コミックス('12)
 ・逆転裁判 女検事・狩魔冥編・・・講談社廉価版コミックス('12)



'14.9.28 改訂10版
太字は私の既読作品です)







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2009/02/14 00:10|黒田研二著作リストTB:0CM:2

 

永遠の館の殺人 (光文社文庫)永遠の館の殺人 (光文社文庫)
(2009/01/08)
黒田 研二 二階堂 黎人

商品詳細を見る
I県竜飛岳スキー場。コースを外れた俺とヒカルは、吹雪の中、死の瀬戸際に立たされていた。そこに忽然と現れた屋敷。主人は高名な作家で、妻子と使用人とともにひっそりと暮らしていた。まるで何かを隠しているかのような、怪しげな行動…。そして、他の滞在者たちも巻き込んだ連続殺人の幕が開く―。次々と消える死体の謎とは?驚天動地の超合作ミステリー。

最後は、「スキー・サイコ・シリーズ」4作目にして「Killer Xシリーズ」3作目の「永遠の館の殺人」です。

シリーズとしてはこれが最終作になります。


彼女の「ヒカル」を殺すためにスキーに誘った「俺(和馬)」。

いよいよその決行日、なんと二人はふとしたきっかけから遭難してしまいます。

彼女を殺害するどころか自分自身の命も危ない状況の中、運良く一軒の屋敷にたどり着いた俺とヒカルは、決して歓迎されてはいないムードの中で何とか凍死だけはまぬがれます。

が、ちょっとしたはずみで結局ヒカルを殺してしまった俺。

ところが殺したと思ったヒカルの死体が忽然と消えてしまいます。

そして次の殺人(?)が。

またもや消失する死体。

連続殺人鬼は誰なのか?

そしてなぜ死体は消えるのか・・?


シリーズを締めくくるにふさわしい作品でした。

クローズド・サークルでの連続殺人。

そして消失する死体。

例によって、メインストーリーの合間に別の場所で跳梁跋扈している殺人鬼の姿が描かれているのですが、ここにはシリーズ読者だからこそ騙される仕掛けが。


ストーリーが急転する終盤、「白銀荘の殺人鬼」に登場したあの人物が現れ、この壮大な物語の驚くべき真相が語られていきます。

シリーズを順番に読んできたからこそ陥ってしまった錯誤に気付かされた瞬間は、これ以上ないカタルシスを感じました!

まさかこの人物があの人物でこれがああ繋がって・・・とにかくこの「永遠の館の殺人」で、シリーズを通して見え隠れしていたある一人の殺人鬼の壮大な物語の大きな秘密が、ついに明らかになります。


一作ずつでも楽しめる作品群ではありますが、ぜひ「白銀荘の殺人鬼」「Killer X」「千年岳の殺人鬼」「永遠の館の殺人」と順番に通して読まれる事をおすすめします。







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2009/02/13 00:12|「Killer X」シリーズTB:0CM:2

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