~愛すべき「本格ミステリ」の世界~

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音倉誓示(Otokura Seiji)

Author:音倉誓示(Otokura Seiji)
魅力的な謎。論理的な解決。そして少しの遊び心♪
「本格ミステリ」の魅力が少しでも多くの人に伝わりますように。
元、某地方書店チェーンの店長。
九州在住。

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ハサミ男ハサミ男
(2005/11/25)
豊川悦司 麻生久美子

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半年の間に二人の女子高生を狙い、その喉にハサミを突き刺した連続猟奇殺人鬼。“ハサミ男”と呼ばれるその犯人は世間が騒ぐ中、第三の凶行を企てる…。1999年に第13回メフィスト賞を受賞した殊能将之の小説「ハサミ男」を映画化したサイコ・スリラー。出演は豊川悦司、麻生久美子ほか。

先日ようやく原作を読みましたので、今度は映画を観てみました

感想は・・う~ん、ビミョーですね・・

駄作だとは言いませんが、傑作とも思えません。

主人公に関するメイン(?)トリックについては、映像化不可能と言われていた物を、本当に上手く映像化したと思います。

これには素直に感心しました。

全体的に映像や音楽をわざと古臭く作ってあるようで、それ自体あまり好みではありませんでしたが、「サイコ」な物語として、そして主人公の彼女がああなってしまった悲しい物語としての雰囲気は出ていたと思います。

ただその解釈自体が原作とは全然違うものですので、正直戸惑いました。

言わば、原作である「ハサミ男」のストーリーとトリックだけを借りた全く別の物語、という所でしょうか。

模倣犯の正体についても、基本的には原作に沿っていましたが、それにしては伏線の扱いが雑だったように感じます。

これでせめてラストは原作に近い形で終わってくれれば良かったのですが、さらに15分くらい(?)物語が付け加えられ、これは勿論「映画版での新解釈」ということなのでしょうが、蛇足にしか感じませんでした・・。

これが、原作の無いオリジナルな映画であれば、それなりにいい作品だったと思います。

実際、豊川悦司さんの演技はさすがでしたし、主人公に関するトリックの見せ方もいいアイディアだと思います。

ですが、「あの原作」の映画化としては少し辛かったかな、と思います。

これが、小説は小説、映画は映画、という事なのでしょうか。

せめて、最後の余分なエピローグと、飛び降りシーンのチープな合成映像さえ無かったら・・







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2008/11/19 23:18|・ミステリ映画&ドラマTB:0CM:0

 

犯人に告ぐ犯人に告ぐ
(2008/03/21)
豊川悦司

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雫井脩介のベストセラー小説を豊川悦司主演で映画化!心に傷を負った刑事と姿なき殺人犯の緊迫の心理戦を描く本格サスペンス。川崎で起きた連続児童殺人事件。〈BADMAN〉と名乗りテレビに脅迫状を送りつけた犯人は3件目の犯行後、表舞台から姿を消す。膠着した警察は捜査責任者をテレビに出演させる大胆な“劇場型捜査”を決断する。担ぎ出されたのは過去に犯人を取り逃がし失脚した男・巻島。彼は犯人を挑発するが…。

原作小説を読んだ興奮の冷めやらぬうちに、今度は映画を観てみました

先日も書きましたが、雫井脩介さんは最新刊「犯罪小説家」に、まるで自分自身をモデルにしたかのような主人公(もちろん職業は小説家)を登場させています。

誤解の無いように書いておくと、当然この「犯罪小説家」は別に小説の映画化について論じている本ではなく、映画の監督をすることになった人気脚本家が、その粘着質で不快な独特の雰囲気で、その映画の原作小説の著者である主人公にまとわりついてくるという心理サスペンスです。

ただ、この小説の中で私が印象に残ったシーンの一つとして、主人公である作家が、監督を務める事になった脚本家に対して「・・・僕としては、小説とは違うシーンが出てきたり、ストーリーがアレンジされたりしても構いませんよ。多くの原作付き映画がそうであるようにね。小説は小説、映画は映画ですから」と言う場面があります。

もちろんこれは「犯罪小説家」の主人公「待居涼司」の台詞であって、「雫井脩介」の台詞ではありません。

しかし、東野圭吾さんも自身のエッセイの中で「映画化を任せた以上、私は監督、脚本家、さらには役者を信じることにしている。誰もがいいものを作ろうとしているはずだからだ。わざわざ面白くもないものを作ろうとは誰も思わない。熟考の末、最も面白いと思って作ったストーリーが原作と違っていても構わない。むしろそれは望むところだ。そのストーリーを生かす最善の演出を監督はやろうとするだろうし、役者さんたちはそれに応えようとするはずだ。」と書いていました。

しかし私の場合、映画を観て「原作はあんなに面白かったのに・・」と落胆したのは一度や二度ではありません

ただ、中には先日の「アヒルと鴨のコインロッカー」のように、「よくぞここまで原作の良さに忠実に映画化してくれた!」という嬉しい作品もありました

・・と言う事で、しばらくは「原作」と「映画」を見比べるマイブームが続くかもしれません

それにしても前置き、長っっ!!


で、ようやく映画です。

全体的に、すごく良く出来ていたと思います

特に豊川悦司さんは見事にハマリ役でした。

ただやはり駆け足の感は否めません

もちろん、もし原作通りに忠実に映画化したら恐らく4時間以上の映画になるでしょうから、これはしょうがないんでしょうね。

原作では、主人公が犯人に直接呼びかけ始めるのは何度かテレビに出演した後なのですが、映画では1回目の放送でいきなりでしたので、これは驚きました。

また、出産を迎えるのが、原作では娘だったのですが、映画では妻になっていました。

ただそれらの変更点はいいとして、一つだけ残念だった事があります

原作では、主人公の家族は色々と大変な目に遭いながらも、それでも主人公を支えているように見えました。

しかし映画では、家族は仕事ばかりの主人公を責め、どちらかというと足を引っ張る存在になっていました。

もちろん、その方がリアリティがあるのかもしれません。

いくら日本中が注目する重大事件の捜査指揮官とはいえ、夫であり父親ですから。

しかし、犯人を追いつめるサスペンスと同時に、辛い立場の主人公を支える家族の姿も原作の「良い部分」だったと思いますので、出来ればここは変えて欲しくなかったです

他にも細かい変更点は色々とありましたが、ただ、一番のクライマックスである・・

犯人に告ぐ(注 原作では「バッドマンに告ぐ」)。(中略)我々はようやくお前を追いつめた。逮捕はもう時間の問題だ。(中略)今夜は震えて眠れ。」

のシーンは、映画版の方が台詞がかなり長く、非常に迫力があり、まさに最高の見せ場でした

ここは唯一映画が原作を凌駕したシーンかも

とにかく、全体的には十分満足しました


次は何を観ようかな♪







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2008/11/14 23:47|・ミステリ映画&ドラマTB:0CM:0

 

アヒルと鴨のコインロッカーアヒルと鴨のコインロッカー
(2008/01/25)
濱田岳 瑛太 関めぐみ

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伊坂幸太郎の原作を、濱田岳ら実力派の共演で映像化したミステリー。大学進学のため仙台に越してきた19歳の若者が、謎めいた隣人の青年と出会い……。ボブ・ディランの曲に乗せ、不可思議な友情談が展開していく。

今日はDVDで「アヒルと鴨のコインロッカー」を観ました。

言わずと知れた、伊坂幸太郎の傑作が原作の映画です。

実は私には以前から「原作の小説が面白いほど映画化されると面白くない」という持論(?)がありまして、映画自体は好きで良く観るのですが、面白い小説が原作の映画は、失望するのがイヤで極力観ないようにしていました
(だから「容疑者Xの献身」もなかなか観る気になれない・・。)

ところが最近、偶然にも複数の作家さんの「小説は小説。映画は映画。映画は監督・脚本・役者どれをとっても、それぞれのプロが最高の作品を作ろうとしているはずで、その結果内容が原作と違ってしまっても、それはそれで素晴らしい作品になっているはず」という考え方を知り、少し自分の考えを改めてみる事にしました。

という事で、しばらくはそういう映画も積極的に観てみようと思っています。

しかし原作のストーリーを時間の都合で大幅に省略しただけの映画や、原作の良さがすっかり消えてしまい、ただの陳腐な大衆向け作品になってしまった物など、これまで失望させられた経験が多いのも事実で、さてさて今回の作品は・・・


結論から言えば、非常によく出来ておりました。

つまりいい意味で予想を裏切られ、すごく嬉しかったです

「原作」も「映画」もどちらも面白い作品もちゃんとあるんですね

もちろん100%原作と同じ、という訳にはいきませんので、細かいところで色々違いはありました。

シッポサキマルマリが出てこなかったり、麗子さんが痴漢に立ち向かうシーンが、言葉の通じない外国人を助けるシーンに変わっていたり、と。

ただ一番大きな違いは、琴美が撥ねられるシーンでしょうか。

原作では事故のようになっていたのが、映画では明確な意思を持って犯人はアクセルを踏んだようです。


やはり色々と違いはありましたが、この特殊な仕掛けのある原作を、よくもあそこまで忠実に映画にしたものだと、本当に感心しました。

映像自体はアンフェアと言えなくも無いですが、他に方法も無いでしょうし、何よりこの作品はトリックうんぬんよりもストーリーが大切で、その大切な部分がしっかりと守られていたのが、ファンとして何より嬉しかったです。

原作を読んだ時は終盤で泣いてしまい、今回の映画は事前にストーリーを知っていたにも関わらず、不覚にもまた涙を流してしまいました・・


「映画化」も捨てたものじゃないですね。

これからも、もう少し色々観てみようと思います







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2008/10/30 23:36|・ミステリ映画&ドラマTB:0CM:2

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