~愛すべき「本格ミステリ」の世界~

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音倉誓示(Otokura Seiji)

Author:音倉誓示(Otokura Seiji)
魅力的な謎。論理的な解決。そして少しの遊び心♪
「本格ミステリ」の魅力が少しでも多くの人に伝わりますように。
元、某地方書店チェーンの店長。
九州在住。

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突然ですが、書店であれ何であれ、「小売業」という業種に就いている以上、残念ながら「万引き」との関係は切っても切り離せません。

私の店でも、十数台の防犯カメラ・商品に付けるセキュリティタグ・出入り口のセキュリティゲート、とそれなりの機器を導入していますが、実際は「ほぼ毎日」店のどこかで万引きが起こっているというのが現実です。

やはり一番多いのは中高生ですが、私が過去に逮捕した例で言えば、下は小学4年生から上は60代まで幅広い年齢層がこの犯罪に手を染めています。

まだ売場の担当者だった頃、赤ちゃんを乗せたベビーカーを押しながら、自分の母親らしき人と一緒に商品の問い合わせをしてきた若いお母さんが、その15分後にはCDを6枚盗っていた時には、相当ヘコみました。


・・・そして先日。

スタッフが「万引きの瞬間を見た!」と言って店長室に駆け込んできました。

すぐに売場に飛び出しましたが、ちょうど犯人たちは店を出ようとしている所で、そのスタッフも、私に知らせにくる間その犯人たちから目を離してしまっているため、逮捕する訳にはいかず、悔しい思いをしながら見送る事しか出来ませんでした。



その犯人たちというのは・・・・小学4~5年生ぐらいの女の子を含む、親子3人連れでした。

その女の子はズボンを履き、上にはジャンバーを着ていたのですが、スタッフの話によると、その女の子のズボンは腰のところがゴムになっていて、その(背中側の)腰の所に、母親が本を挟んで上からジャンバーで隠していたそうなのです。

しかも近くには父親も立っていたそうです。

万引き犯を捕まえられなかった事はもちろん悔しいのですが、それ以上に、この話を聞いて何だかとてもやりきれない気持ちになりました。

盗られた商品はコミック1冊です。

ですが、この女の子は、このコミック1冊のために一体どれだけの代償を払わないといけないのでしょうか。

自分が何をしたか分からない年齢では無いはずです。


新古書店の台頭で万引きは年々増加を続け、私もこれまで数多くの悔しい思いをしたり、また運良く捕まえた相手には激しい怒りをぶつけたりしてきましたが、これほどこの犯罪を「悲しい」と思ったのは初めてでした。

自分の店でも警戒を続けますが、この女の子のためにも、この家族が早く一度捕まってくれる事を切に願います。







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2008/12/24 02:23|・書店での出来事などTB:0CM:2

コメント

本屋のバイトをしていたこともありますが、古本屋はともかく新品を扱う本屋は万引きが痛いですね。

親子揃って万引きとは子どもだけでなく親の良識を疑いますよ。人間性の低下が問題でしょう。
G三世 #vtg4c5sk|2008/12/24(水) 23:50 [ 編集 ]

その通りだと思います。
万引きが原因で廃業に追い込まれる新刊書店は、今でも後を絶ちません。
もちろん明日は我が身、という意識も常にあります。

人間性の低下については、例えば近年話題の「モンスターペアレンツ」なども、小さな子供を持つ親として、周囲で実例を何度も目の当たりにしています。

私のようなミステリオタクが言うのも何ですが、今の世の中、何かが狂っている気がします。
音倉誓示 #-|2008/12/26(金) 00:28 [ 編集 ]

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