~愛すべき「本格ミステリ」の世界~

プロフィール 

音倉誓示(Otokura Seiji)

Author:音倉誓示(Otokura Seiji)
魅力的な謎。論理的な解決。そして少しの遊び心♪
「本格ミステリ」の魅力が少しでも多くの人に伝わりますように。
元、某地方書店チェーンの店長。
九州在住。

FC2カウンター 

最新記事 

カテゴリ 

月別アーカイブ 

RSSリンクの表示 

メールはこちらから 

名前:
メール:
件名:
本文:

ホーム 全記事一覧 << 前の記事 次の記事 >>

 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/-- --:--|スポンサー広告

 

乱歩の選んだベスト・ホラー (ちくま文庫)乱歩の選んだベスト・ホラー (ちくま文庫)
(2000/03)
不明

商品詳細を見る
乱歩のエッセイ「怪談入門」は、幻想怪奇小説ファンには絶好のブックガイドである。その中から俊英ミステリ研究家が選び抜いた12篇。名作「猿の手」原典版新訳をはじめ、横溝正史のユーモラスな訳が冴える「専売特許大統領」、ホテルの同じ部屋で縊死者が続出するミステリ「蜘蛛」と、乱歩によるその変奏曲「目羅博士」他、ドイル「樽工場の怪」など個性的な作品がずらり。

さて、この1週間「安楽椅子探偵と忘却の岬」で頭がいっぱいでしたが、その間に読み終わった本が数冊ありますので、順次アップしていきます

まずはしつこいですがこの本から

12篇収録のうち初めの4篇は紹介済みですので、今日は残りの8篇です


「ふさがれた窓」アンブローズ・ビアス著

ある森の中の一軒家で、病死した妻の死体を、窓から忍び込んだ一匹の豹が奪い去ろうとします。

主人公は銃でこの豹を追い払うのですが、残された妻の死体を見てみると・・・

たった7ページの掌編ですが、最後の1行でゾクッときます。


「廃屋の霊魂」マーガレット・オリファント著

主人公一家が引っ越してきた屋敷の近くの森には、朽ち果てた廃屋が・・

主人公の幼い息子は、扉も屋根も残っていないその廃屋で「お母さん、ここ開けてよう。お家へ入れてよう。」という、姿なき少年の声を聞くのですが、誰にも信じて貰えず日に日に衰えていってしまいます。

そこで、父親である主人公は息子の言葉を信じ、廃屋の調査に行くのですが・・

割とオーソドックスな「姿なき幽霊」でした。


「ザント夫人と幽霊」ウィルキー・コリンズ著

「廃屋の霊魂」と同じように姿の見えない幽霊が登場するのですが、こちらは男女の恋愛が中心になっており、ロマンティックな幽霊譚、といったところでした。

ちなみに乱歩は、色々な怪談の中でも特にこういった「透明怪談」といったものが好みだそうです


「魔法の鏡」ジョージ・マクドナルド著

主人公は、友人に誘われて行ったある裏通りの店で、気になる鏡を見つけます。

どうしてもその鏡が忘れられずに、後日買って家に飾ってみると・・そこには1人の美しい女性が

しかし振り向いても誰もいません。

彼女が存在するのは鏡に映った部屋の中だけなのです

主人公は、彼女を何とか鏡の中から連れ出そうと・・。

怪談というよりはラブファンタジーといった印象でした


「災いを交換する店」ロード・ダンセイニ著

ある路地で「万物交換所」という店を発見した主人公。

その店は、自分が抱えている災いを他の客の災いと交換できる店だった!

半信半疑の主人公は、試しに自分の「船酔いするかもしれないという不安」という災いを、「乗っているエレベーターが墜落するかもしれないという恐怖」を持っている男と交換します。

その結果は・・


「専売特許大統領」W・L・アルデン著(横溝正史訳)

なんと訳者はあの「横溝正史」です!

ある治安の悪い国で、政府にあるものを売っている怪しげな男と出会います。

なんとその男が売っていたのは・・

もはや怪談ではなく、ユーモアSFというか、星新一さんのショートショートの世界でした


「蜘蛛」H・H・エーヴェルス著

乱歩の「目羅博士」の元になった作品です。

あるアパートの1室で、その部屋に住んだ住人が次々に同じ方法で自殺をしていくという事件が起こります。

調査のためにその部屋に住み始めた警察官も、同じように自殺してしまいます

そこである学生が「真相を突き止めてやる!」と、その部屋に住み始めるのですが・・


目羅博士江戸川乱歩

さて、このアンソロジーのトリを飾るのは、上述の「蜘蛛」の着想を借用して乱歩が書き上げた「目羅博士」です。

アイディアこそ借用ですが、登場人物(何と乱歩本人も登場!)や全体のストーリーは乱歩のオリジナルとなっており、「蜘蛛」を読んだあとでも十分楽しめます


という事で、全12篇のアンソロジーから残りの8篇を紹介しました

元々は有栖川有栖の「妃は船を沈める」から、W・W・ジェイコブズの「猿の手」を読んでみたくなり、有栖川先生が紹介していたこの本にたどり着いて、ここでも初めて読む作品にたくさん出会えました

こういう、本の「繋がり」みたいなものが個人的にはすごく楽しいんです

有栖川有栖のファンじゃなければ、このアンソロジーに収録されていたコナン・ドイルの書いた怪談には出会わなかっただろうな・・とか思うと何か感慨深かったりして

これだから読書はやめられないっ!







皆様の応援がブログ更新の励みになります(^^)
よろしければ、お帰り前に応援クリックして頂けるとめっちゃ嬉しいです!!
 ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓ 
  にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

ホームへ


2008/10/09 19:46|・江戸川乱歩TB:0CM:0

コメント
コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する


トラックバック
トラックバックURLはこちら
http://honkakusuiri.blog36.fc2.com/tb.php/31-aa5c8e9d

ホーム 全記事一覧 << 前の記事 次の記事 >>

ブログ内検索 

リンク 

このブログをリンクに追加する

読書ログ 

音倉誓示のつぶやき 

    follow me on Twitter

    最新コメント 

    最新トラックバック 

    Copyright(C) 2006 謎と論理と遊び心 All Rights Reserved.
    Powered by FC2ブログ. template designed by 遥かなるわらしべ長者への挑戦.
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。