~愛すべき「本格ミステリ」の世界~

プロフィール 

音倉誓示(Otokura Seiji)

Author:音倉誓示(Otokura Seiji)
魅力的な謎。論理的な解決。そして少しの遊び心♪
「本格ミステリ」の魅力が少しでも多くの人に伝わりますように。
元、某地方書店チェーンの店長。
九州在住。

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ミステリーズ! vol.32(DECEMBER2008)ミステリーズ! vol.32(DECEMBER2008)
(2008/12)
不明

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第18回鮎川哲也賞・第5回ミステリーズ!新人賞贈呈式レポート掲載。樋口有介の連載最終回ほか、いしいひさいちの連載コミック、評論、エッセイ、ブックレビューなど充実した1冊。

どうやらこれが2008年最後の記事になりそうですが・・

偶数月発売の隔月刊誌「ミステリーズ!」のVol.32を読み終えました。


今回の読みどころは、何といっても樋口有介さんの連載「捨て猫という名前の猫」の最終回です!

ミステリーズ!」は創刊号から定期購読していますので、この連載も第1回から読んでいますが、それまでは樋口有介さんの作品を読んだ事がなく、私はこの連載で初めてその文章に触れ、柚木草平というキャラクターを知りました。

そして、いつの間にかこの隔月刊誌の中で、毎回最も楽しみな作品の一つになっていました。

今回の最終話では、ついに事件の真相が明らかになっていきますが、読みながら「終盤に登場した人物が真犯人でおしまい?」と、ちょっと拍子抜けしつつ、「ま、文体や人物造形に特徴のある作品(作家さん)みたいだから、狭義のミステリとしての純度はそんなに高くないのかな」と、それはそれでまあいいか、などど思っていたのですが・・・

すみません、甘かったですm(_ _)m

真相が明らかになってそのまま幕を閉じるかに見えた物語でしたが、この作品の真価はそれからでした!

主人公が関係者の元を訪ねてまわり、そこで次々と明らかにされていく、事件の裏側にあった更なる驚愕の真実。

意外な伏線がひとつひとつ回収され、汚い人間の裏側が、そして反吐が出そうな真実がその姿を現します。

軽妙なハードボイルドタッチが特徴の軽めのミステリかと思っていましたが、とんでもない!

しっかり「本格」でした。

最後まで大満足です!

いずれ「柚木草平シリーズ」は、1巻から読んでみようと思います。


さて、他にも今回は「第18回鮎川哲也賞・第5回ミステリーズ!新人賞贈呈式リポート」(←梓崎優さん、男前ですね)や、北山猛邦さんの「名探偵音野順シリーズ」、竹内真さんの「珊瑚朗先生無頼控シリーズ」など、色々楽しませて頂きました。


そして次号Vol.33(2009年2月発売)では、何とあの「湊かなえ」さんの新連載がスタートするとの事で(「湊かなえ」さんが誰だか分からない方はこちらの記事をどうぞ)、今からとても楽しみです!



このブログをご覧いただいている皆様、今年も本当にお世話になりましたm(_ _)m

もしよろしければ、2009年もよろしくお付き合いくださいませ



そして、来年も素晴らしいミステリと出会えますように。







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2008/12/31 21:20|・ミステリーズ!TB:0CM:0

 

ナイル殺人事件 デジタル・リマスター版(ユニバーサル・セレクション2008年第11弾)【初回生産限定】 [DVD]ナイル殺人事件 デジタル・リマスター版(ユニバーサル・セレクション2008年第11弾)【初回生産限定】 [DVD]
(2008/11/13)
ピーター・ユスティノフベティ・デイヴィス

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「オリエント急行殺人事件」に続きオールスター・キャストで映画化されたアガサ・クリスティのミステリ。原作は『ナイルに死す』。美貌と聡明さを兼ね備えた上、つい最近莫大な遺産を相続したリネット・リッジウェイは、親友ジャクリーンの婚約者と突然婚約をし、人目を避けてエジプトへハネムーンに旅立った。壮大なエジプトの景色を背景に、物語中バラバラになっていた様々な謎が最後には全て一本の線で結ばれるという、クリスティ推理劇の醍醐味が存分に堪能出来る推理映画の傑作。D・ニーヴンを始め、M・ファロー、J・バーキン、O・ハッセー、J・ウォーデンらの素晴らしい役者陣に加え、ポアロ役のP・ユスティノフの演技が絶品! 文句のない第一級の推理映画。

今日は、数多のクリスティ映画の中でも最高傑作の誉れ高い「ナイル殺人事件」(原作小説のタイトルは「ナイルに死す」)を観ました。

1978年に劇場公開された作品で、ちなみに私は原作は未読です。


エジプトで新婚旅行中の、美貌の富豪令嬢リネットと、その夫であるサイモン・ドイル。

しかし、その幸せに満ちた2人の新婚旅行に、リネットの親友でありサイモンの元婚約者だったジャッキー(ジャクリーン)が、ストーカーの如く執拗に付きまといます。

親友に婚約者を奪われて半狂乱のジャッキー。

「時々これをあの女(リネット)の頭に突きつけてやりたくなる」と、22口径の小型拳銃をバッグに忍ばせています。

そして舞台は、ナイル河を下る豪華客船カルナック号へ。

この船に乗り合わせたのは、”ベルギー”の名探偵「エルキュール・ポアロ」を始め、クセのある人物ばかり。

ある夜、船上のサロンで、酔っ払ってサイモンに絡んでいたジャッキーは、とうとうその小型拳銃でサイモンの足を撃って重傷を負わせてしまいます。

歩けないほどの重傷を負ったサイモンは、治療を受けるため医師の部屋に泊まります。

そしてその翌朝、自室で頭を撃ち抜かれて死んでいる富豪令嬢リネットの姿が発見され、そのかたわらには血で書かれた「J」のダイイングメッセージが・・。

しかし、サイモンを撃った後に一晩中元看護婦の監視下にあったジャッキーには、リネット殺しは不可能なはず。


しかもその船に乗り合わせた他の乗客は、

  妻子ある男性との恋を邪魔された上、5年間奉仕した給金も貰えず辞める事も許可して貰えない、リネットのメイドのルイーズ。

  リネットの管財人でありながら、その財産を不正に使用していた事をもみ消そうとしている、叔父で弁護士のアンドリュー・ペニントン。

  リネットの貴重な真珠のネックレスを何とか手に入れたいと狙っていた、宝石狂いの富豪貴婦人ヴァンスカイラー。

  ヴァンスカイラー夫人の付添人であり、過去にリネットの父親により自分の一家が破産に追い込まれた事を今でも恨んでいる、元看護婦のバウワース。

  煽情的な恋愛小説を書く女流作家で、リネットをモデルにした「色情狂のメスヒヒ」が登場する作品を名誉棄損でリネットから訴えられ巨額な賠償金を請求される事になっていた、サロメ・オッターブルン。

  その娘であり、何とか母を破産から救いたいと思っていた、ロザリー。

  莫大な富を相続したリネットを「ヒルの様に貪欲な、社会にはびこる寄生虫」と揶揄し、「見せしめにバラされるべき」と語っていた、ジム・ファーガソン。

  過去に、リネットの友人を治療と称して廃人にしてしまい、自身の研究所の悪評をリネットに言い振らされて恨んでいる、ドイツ人医師のベスナー。

これらの人物たちはそれぞれに動機があり、また犯行も可能だったという状況で、なんと全員が容疑者となってしまいます。


この船の支配人から、船上での捜査権を委任されたレイス大佐と共に犯人探しを始めるポアロですが、何と、第2・第3の殺人も起こってしまいます。


終盤、犯人が誰なのか確信したポアロが「どうぞ皆さんサロンへお集まりください。全てが明らかになります。」と言うシーンは、ミステリお決まりのパターンだからこそ、嬉しくて鳥肌が立ちました。

関係者を一同に集めて名探偵が推理を披露する!

やっぱりこれですよね!

「紳士淑女の皆様」で始まる、ポワロの名推理。

結末は、どうぞご自分の目でお確かめくださいませ。


この映画は、そのストーリーの素晴らしさだけではなく、作中のエジプトの雄大な景色も大きな見どころの一つです。

また、推理の仮説をその都度映像で再現しており、ミステリ映画として非常に分かりやすい親切な内容でした。


余談になりますが、読者参加型犯人当てミステリー小説「Rの刻印」に取り組んでいる私は、1978年のこの映画と、2008年の犯人当て小説が妙に頭の中でリンクしてしまって、何か不思議な感じでした

ナイル河を下る豪華客船やカルナック神殿など、あまりにも舞台が共通していて・・。

おかげで全く興味のなかったエジプトに、一度行ってみたいという気になってしまいました。


ミステリの女王「アガサ・クリスティ」の作品も、まだまだ未読の物が多いので、いつか早川書房のクリスティー文庫を全巻読破したいと思っていますが、一体いつになることやら・・。


ともあれ、映画「ナイル殺人事件」はまさに評判通りの最高傑作でした!

やっぱりミステリっていいなぁ~。

ラストシーンの「最近、オリエント急行で非常に面白い体験をした」というポワロの台詞にも、思わずニヤリでした。







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2008/12/30 19:39|・ミステリ映画&ドラマTB:0CM:3

 

福家警部補の挨拶 (創元推理文庫)福家警部補の挨拶 (創元推理文庫)
(2008/12)
大倉 崇裕

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本への愛を貫く私設図書館長、退職後大学講師に転じた科警研の名主任、長年のライバルを葬った女優、良い酒を造り続けるために水火を踏む酒造会社社長―冒頭で犯人側の視点から犯行の首尾を語り、その後捜査担当の福家警部補がいかにして事件の真相を手繰り寄せていくかを描く倒叙形式の本格ミステリ。刑事コロンボ古畑任三郎の手法で畳みかける、四編収録のシリーズ第一集。

東京創元社の隔月刊誌「ミステリーズ!」掲載時に全て読んでいるため、購入がついつい後回しになっているうちに文庫になってしまった、大倉崇裕さんの「福家警部補の挨拶」です。

冒頭でまず犯人の視点から事件の状況を描き、その後主人公(福家警部補)がその犯人を追いつめるまでを描いた「倒叙ミステリ」。

刑事コロンボ」も「古畑任三郎」も大好きな私にとっては、たまらない一冊です。

収録作品は4作。


「最後の一冊」(雑誌掲載時のタイトルは「本を愛した女」)

記念すべき第1話の犯人は、私設図書館の女性館長である、「天宮祥子」です。

いつもネタバレに細心の注意を払いながら記事を書いているので、いきなり犯人の名前を書けるのは何かすごく気持ちいいですね


天宮は、自分が館長を務めるこの経営難の図書館をなんとか存続させようと日々奮闘しているのですが、この図書館を創設した、故「江波戸康祐」の息子であり、現オーナーの「江波戸宏久」は図書館を閉鎖して売り飛ばそうとしています。

そこで天宮は、「貴重な本を盗まれた振りをして保険金をだまし取る」という架空の儲け話をでっちあげて宏久を真夜中の図書館に呼び出し、隙をついて分厚い本で康祐を殴り殺します(殺せるものなのか?)

さらに天宮は、現場を「宏久が夜中に本を盗みに入って、誤って事故死した」ように見せかけます。


そして翌朝。

出勤した事務員によって死体が発見され、いよいよ「福家警部補」の登場です!

身長は152センチ、縁なしの眼鏡をかけ、髪はショート。

眉の上で切りそろえられた髪のせいでひどく幼く見えるが、30歳は超えているはずの小柄な女性。

それが「福家警部補」です!

いつも、表紙のすりきれた手帳に何事か書き留めながら、どんな小さな矛盾も見逃さずに徹底的に調査し、犯人を追いつめていきます。

今回は、合鍵、空調、手袋など、ちょっとした違和感や矛盾点から館長である天宮を疑い、最後にはその罪を暴きます。

その手際の鮮やかなこと!

世の中には「完全犯罪」などと言うものは中々存在せず、犯人は大抵何らかの不手際を残しています。

今回福家警部補が、犯人である天宮を追いつめた切り札は、天宮が「本を愛するがあまり」取った、ある行動でした。

見事!


「オッカムの剃刀」

今回の犯人は、城北大学理学部の講師である「柳田嘉文」。

もと科警研科学捜査部の主任で、カービング(復顔術)のエキスパートです。

柳田は、同じ城北大学の医学部准教授「池内国雄」から、「過去のある事」で脅迫を受けており、そのため、周到な計画を練り、強盗殺人に見せかけて路上で池内を撲殺します。

もちろん捜査に当たるのは、われらが「福家警部補」。

バッグの中の警察バッジが中々みつからず、とても警部補、というか警察関係者には見えないその風貌のため、現場に入ろうとするところを制服警官に制止されています

現場に駆けつけるや否や、血だまりの中に落ちている眼鏡、更には被害者の持ち物であるキーリングやタバコ、被害者の靴のすり減り方などから様々な事を読み取っていく福家警部補。

最後には、柳田が「犯人しか知りえない情報」を知っているということを見事に暴きだし、この、警察の捜査を知りつくした手ごわい犯人をついに観念させます。

それにしても、福家警部補が柳田を疑い始めたきっかけがまさかこんな理由だとは・・・まさに慧眼!


「愛情のシナリオ」

今回の犯人は、女優の「小野木マリ子」。

そして、睡眠薬で眠らされた上、一酸化炭素中毒による事故死に見せかけて殺害されるのは、料理番組「樂らくクッキング」でおなじみの女優「柿沼恵美」(←って何か聞いたことあるような・・・)です。

今回も、親指の火傷、ペットボトルの水、コンロの乾電池、ペットの餌など、ささいな事から犯人に目星を付け、じわじわと追い込んでいく福家警部補。

今回のエピソードでは、福家警部補の異常な映画マニアっぷりにも驚かされます。

犯人の隠された動機については予想通りの展開でしたが、福家警部補が最後にマリ子につきつけた、「犯行時、マリ子が現場にいた証拠」にはやられました。

うまいっ!

ただし、いくら1階部分が駐車場になっている家とはいえ、窓やドアに目張りをしたわけでもない一軒家で、排気ガスで中毒死するものなのでしょうか?

それだけ少し気になりました。


「月の雫」

今回の犯人は、生産量は少ないながら、手間暇かけて良質な日本酒を製造する蔵元「谷元酒造」の社長、「谷元吉郎」です。

殺害されるのは、機械醸造による粗悪な酒を大量生産しながらも、その強引なやり方で勢力を伸ばし続けている「佐藤酒造」の社長、「佐藤一成」。

佐藤から会社を乗っ取られそうになっている谷元は、真夜中、谷元酒造の蔵に佐藤社長をおびき出し、隙を見て、水を張った巨大なタンクの中に佐藤社長を突き落として殺害します。

佐藤社長が盗みに入って事故死した、と見せかけるあたりは、第1話の「最後の1冊」と同じパターンとも言えます。

今回も、免許証、握りつぶされた名刺、梅の開花と、些細な不審点から犯人を絞り、追いつめていく福家警部補。

捜査の途中、ウォッカと日本酒を大量に飲みながらも、涼しい顔をしてその酒豪ぶりを見せつけます。

祖父の代から続いている良質な酒を守りたい一心でその手を汚してしまった谷元も、ある意味では被害者なのかも知れません。

ただ今回も、水を張ったタンクに突き落としただけで殺害できるのか、というのが少し引っ掛かりました。

今回の被害者である佐藤社長は、運良く(?)落ちる途中にタンクの内部で頭を打ったため亡くなりましたが・・。

別にアラ探しをするつもりは無いのですが、非常に好きな作品集だけに余計に気になってしまいました。


回を追うごとに「福家警部補」の色々な一面が見えてくるこのシリーズ。

すでに掲載誌である「ミステリーズ!」(東京創元社)には第8話まで掲載されています(その後しばらく掲載が無いのが心配なのですが・・)。

コロンボの「うちのカミさんが・・」のような黄金パターンとまではいかないかも知れませんが、福家警部補も、「あと一つだけ」と言いながら3つも4つも質問をするあたりは、読んでいてついついニヤニヤしてしまいます

「倒叙」という特殊な形式を使っていることや、中盤の捜査の部分では次々に場面が入れ替わり淡々と進んでいくあたりは、もしかすると人によっては好みが分かれるかもしれません。

が、

私はこのシリーズは大好きです!

第5話以降が収録された2作目の発売を楽しみに待ちつつ(←今度はちゃんと単行本で買います)、また連載の再会を心待ちにしております。



追伸:ドラマの記事はこちら→NHK正月ドラマ「福家警部補の挨拶~オッカムの剃刀~」(大倉崇裕原作)を観ました。






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2008/12/29 23:55|・大倉崇裕TB:2CM:1

 

20世紀の幽霊たち (小学館文庫)20世紀の幽霊たち (小学館文庫)
(2008/09/05)
ジョー ヒル

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奇妙な噂がささやかれる映画館があった。隣に座ったのは、体をのけぞらせ、ぎょろりと目を剥いて血まみれになった“あの女”だった。四年前『オズの魔法使い』上映中に一九歳の少女を襲った出来事とは!?(『二十世紀の幽霊』)そのほか、ある朝突然昆虫に変身する男を描く『蝗の歌をきくがよい』、段ボールでつくられた精密な要塞に迷い込まされる怪異を描く『自発的入院』など…。デビュー作ながら驚異の才能を見せつけて評論家の激賞を浴び、ブラム・ストーカー賞、英国幻想文学大賞、国際ホラー作家協会賞の三冠を受賞した怪奇幻想短篇小説集。

ちょっとミステリ以外の本が続いていますが・・・。

今回は、ホラー作家であるジョー・ヒルの「20世紀の幽霊たち」という中・短編集です。

近年世界中で高い評価を受けている「ジョー・ヒル」の作品集で、海外では限定版のみに収録された作品なども収めてある、日本オリジナルの「決定版」。

本人は極力伏せているようですが、彼はあの「スティーヴン・キング」の二男です。

さてさて、その作品は・・・。


「年間ホラー傑作選」

まさに冒頭を飾るにふさわしい一篇。

「アメリカ年間ホラー傑作選」というアンソロジーの編者である主人公は、郵送で送られてきたある作品に興味を持ち、何とか著者と連絡を取ろうとします。

ようやく住所をつきとめた主人公は彼の自宅を訪れますが、そこで待っていたのは・・・。


ホラー作家らしい、いかにも、な薄気味悪い作品でした。



「二十世紀の幽霊」

女の幽霊がでるという噂がある映画館。

その映画館の現在の経営者であるアレックは、その幽霊を最初に目撃した人物の一人だった。


アレックが見た幽霊や、彼がこの映画館の経営者になるまでのいきさつが、回想シーンを挟みながら数々の名作映画とともに語られていきます。

ノスタルジックな映画たちが次々に登場するこの物語ですが、そのラストシーンも、非常に映画的で印象に残るものでした。



「ポップ・アート」

この作品には驚かされました!

この「20世紀の幽霊たち」の序文でも「至高の域に達するとびきりの大傑作」と絶賛されていますので、一体どんな作品だろうと思っていましたが・・・。

まさか、少年と空気人形との友情物語で自分が涙ぐむ事になるとは予想も出来ませんでした。



「蝗(いなご)の歌をきくがよい」

あのフランツ・カフカの「変身」の主人公であるグレーゴル・ザムザは、ある朝目を覚ますと一匹の巨大な虫になっていました。

そしてこのジョー・ヒルの「蝗の歌をきくがよい」の主人公であるフランシス・ケイは、ある朝目を覚ますと一匹の巨大なイナゴになっていたのです!

しかし、フランシスがグレーゴルと違っているのはその姿だけではなく、なんと彼(フランシス)はこの現実を喜んで受け入れているから驚きです。

グレーゴルのように不気味に変身した身の上を嘆くのではなく、数々のモンスター映画を愛するフランシスは、新しい体を得て喜々として飛び回り、家族や同級生を惨殺してまわります。

う~ん、エグい。



「アブラハムの息子たち」

これは、ジョー・ヒルが「ヴァン・ヘルシング教授のさまざまな顔」というアンソロジーに寄稿した作品だそうです。

この作品では、晩年のヴァン・ヘルシング教授とその2人の息子たちが登場し、吸血鬼殺しの技法を教えようとする父親と、吸血鬼の存在そのものを中々受け入れられない息子たちとの様々な葛藤が描かれています。

結末は非常に衝撃的でした。




「うちよりここのほうが」

野球監督をしているパパと、他の子と違う少し個性的な僕。

ホラーやダークファンタジーの作品集の中にありながら、親子・家族の関係を描いた、心に染みる純文学でした。

忘れられない、家族との思い出。

あなたの一番の思い出は何ですか?



「黒電話」

著者によると「うちよりここのほうが」「黒電話」「挟殺」で「野球ミニ3部作」なのだそうですが、この「黒電話」は「うちよりここのほうが」とは打って変わって、ダークで残酷な話に仕上がっています。

ある日、見知らぬ男から突然誘拐・監禁された、主人公の少年ジョン・フィニイ。

閉じ込められた地下室には、どこにも繋がっていない1台の黒電話が・・・。


この文庫には、雑誌掲載時には削除されていたという幻の後日談も収録されています。



「挟殺」

いつものように問題を起こしてしまい、アルバイトを突然クビになった青年ワイアットは、自宅に帰る途中の人気のない木立の中で見覚えのある一台の車を発見します。

その車に乗っていたのは、喉を切り裂かれ血を流す子供と、その子を抱き抱える母親。

母親は、「見知らぬ男に襲われた」とワイアットに訴えますが、その手にはナイフが・・・。

瀕死の子供の手当てをしながら、半狂乱の母親を振り切って、何とか助けを呼びに行くワイアット。

学生時代、盗塁に失敗して1塁と2塁に挟まれた時と同じように、絶望的な感覚を味わいながらワイアットは走り続けます・・。



「マント」

色褪せた毛布をマントにして遊ぶ主人公の少年。

ある日、登っていた木の枝が折れて宙に投げ出された主人公ですが・・。

母親や彼女との現実的な問題を描きながらも、どこかファンタジックな作品でした。

ちなみに著者のジョー・ヒルは、以前マーヴェル・コミックスのために「スパイダーマン」の原作を執筆したこともあるそうです。



「末期の吐息」

「聴死器」を使って収集した、様々な人々の「末期の吐息」を展示している博物館を訪れた3人の親子。

ここには「ポー」や「ロアルド・ダール」の末期の吐息も収蔵されているようです。

興味津々の父親や息子と違い、全く信じようとしない母親はこの博物館を出て行こうとしますが・・。

少年の最後の行動が皮肉に満ち溢れていて、個人的には非常に好みの作品でした。



「死樹」

収録作品中最短、何と3ページの掌編。

著者曰く「この作品がどのように誕生したのか、作品の裏にある創作の苦しみ、困難を克服した瞬間、頓挫、霊感などについて語ることもできなくはない」、が、そんな事をすると作品そのものより長くなってしまうので、やめておくそうです



「寡婦の朝食」

放浪者である主人公のキリアンは、流浪の旅の相棒であったゲージを亡くし、やむを得ずそのまま一人で旅を続けます。

その途中、キリアンは食べ物を恵んでもらおうと一軒の民家を訪問しますが、夫を亡くし、その家で娘たちと暮らしていたこの家の未亡人は、キリアンに食事を振る舞い、しかもボロボロの衣服を纏ったキリアンが、亡くなった夫と服のサイズが同じぐらいという事で、親切にも服や靴まで恵んでくれます。

この家の幼い娘たちは裏庭のすぐ近くの森で遊んでいたのですが、彼女達は、また旅を続けようと歩き始めていたキリアンを見つけ、遊びに加わるように誘ってきます。

その長女が放った、最後の一言!

「末期の吐息」と同じく、ラストが非常に気に入りました。



「ボビー・コンロイ、死者の国より帰る」

ゾンビ映画にエキストラとして出演するための特殊メイクを終えたボビーは、同じくエキストラとしてその場に居合わせた昔の彼女、ハリエットと再開します。

役者になる夢が挫折し、田舎に戻ってきていたボビー。

すでに結婚していて子供もいるハリエット。

そして、低予算ながら何とかいいゾンビ映画を作ろうとし、最高のシーンを求める、ジョージ・ロメロ監督。

その別々の3人の思いが一つに収束したラストシーンの会話は秀逸です。



「おとうさんの仮面」

突然、両親とともに別荘に泊まりに行くことになったジャック少年。

別荘ではなぜか仮面を付けるように勧められるジャックですが・・。


少年の目を通して、大人たちのいびつな部分が次々と語られていきます。

そして最後にはジャック少年も・・・。



「自発的入院」

男の子なら誰でも、ティッシュの箱やダンボールを使って色々な工作をした経験があるのではないでしょうか(我が家の息子たちも毎日「箱ちょうだい!」と叫んでいます・・)。

しかし、ある種の天才が作ったダンボールの迷路が、実は異次元に繋がっているとしたら・・・。

日常の風景が突如ダークファンタジーに変貌する、まさにこの作品集随一の力作です。



「救われしもの」

3年がかりでやっと手に入れた車に乗り、別居中の妻と娘の元へ向かう主人公。

極寒の季節に車を飛ばす主人公ですが、途中で奇妙なヒッチハイカーを拾ってしまったり、やっとの思いで辿り着いた妻の実家でも冷たくあしらわれ、更に帰り道ではその車までも失ってしまいます。

タイトルとは違い、救われない物語だった気がするのですが・・



本をたくさん読み、なおかつ仕事も出来る!という稀有な存在(?)の先輩に紹介されて手に取った本書ですが、「ホラー作家」という肩書きにもかかわらず、非常に文学的な作品が多かったのが意外でした。

私の知識不足・読解力不足により、的外れな感想になっている部分はご容赦くださいませ。

たまにミステリ以外の本を読むのも、視野が広がる気がしていいものです(先日も同じような事を書いたような気が・・)。



しかし、長かった・・。







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2008/12/25 23:54|・その他TB:0CM:0

 

突然ですが、書店であれ何であれ、「小売業」という業種に就いている以上、残念ながら「万引き」との関係は切っても切り離せません。

私の店でも、十数台の防犯カメラ・商品に付けるセキュリティタグ・出入り口のセキュリティゲート、とそれなりの機器を導入していますが、実際は「ほぼ毎日」店のどこかで万引きが起こっているというのが現実です。

やはり一番多いのは中高生ですが、私が過去に逮捕した例で言えば、下は小学4年生から上は60代まで幅広い年齢層がこの犯罪に手を染めています。

まだ売場の担当者だった頃、赤ちゃんを乗せたベビーカーを押しながら、自分の母親らしき人と一緒に商品の問い合わせをしてきた若いお母さんが、その15分後にはCDを6枚盗っていた時には、相当ヘコみました。


・・・そして先日。

スタッフが「万引きの瞬間を見た!」と言って店長室に駆け込んできました。

すぐに売場に飛び出しましたが、ちょうど犯人たちは店を出ようとしている所で、そのスタッフも、私に知らせにくる間その犯人たちから目を離してしまっているため、逮捕する訳にはいかず、悔しい思いをしながら見送る事しか出来ませんでした。



その犯人たちというのは・・・・小学4~5年生ぐらいの女の子を含む、親子3人連れでした。

その女の子はズボンを履き、上にはジャンバーを着ていたのですが、スタッフの話によると、その女の子のズボンは腰のところがゴムになっていて、その(背中側の)腰の所に、母親が本を挟んで上からジャンバーで隠していたそうなのです。

しかも近くには父親も立っていたそうです。

万引き犯を捕まえられなかった事はもちろん悔しいのですが、それ以上に、この話を聞いて何だかとてもやりきれない気持ちになりました。

盗られた商品はコミック1冊です。

ですが、この女の子は、このコミック1冊のために一体どれだけの代償を払わないといけないのでしょうか。

自分が何をしたか分からない年齢では無いはずです。


新古書店の台頭で万引きは年々増加を続け、私もこれまで数多くの悔しい思いをしたり、また運良く捕まえた相手には激しい怒りをぶつけたりしてきましたが、これほどこの犯罪を「悲しい」と思ったのは初めてでした。

自分の店でも警戒を続けますが、この女の子のためにも、この家族が早く一度捕まってくれる事を切に願います。







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2008/12/24 02:23|・書店での出来事などTB:0CM:2

 

ふりっぷさんの運営するブログ「SIDE_FLIP blog」をリンク集に加えさせて頂きました。

幅広く推理小説を読んでおられるようで、ブログだけではなく、そこから辿って行けるサイト「SIDE_FLIP あかずの書斎」でも、数多くの作品に触れることが出来ます。

熱のこもった詳細な書評を書いておられ、個人的には、「ネタバレ」にも気を使っているところが非常に好感が持てます。

ぜひご覧くださいませ


同じ趣味の仲間が広がっていくのは楽しいですね







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2008/12/21 23:47|・その他TB:0CM:2

 

リンク集に、G三世さんのブログ「こちら極東基地」を追加させて頂きました。

私のブログは「新本格世代」の作品に偏りがちですが、G三世さんはいわゆる「探偵小説」を中心に年代別にカテゴライズされていて、非常に興味深いです。

ミステリ好きの方はどうぞご一読を





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2008/12/19 00:55|・その他TB:0CM:0

 

七つの死者の囁き (新潮文庫)七つの死者の囁き (新潮文庫)
(2008/11/27)
有栖川有栖 石田衣良

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死者はそこにいる。生きている私たちの記憶の中に、夢の中に、そしてすぐ背後に。私たちを見つめ、語りかけ、時に狙っている。ひそやかで絶え間ない、死者たちの攻勢―。少女の幽霊は窓辺に立ち、死んだ恋人からのメールが届く。自殺した女の呪詛が響き、亡くなった男は秘密を打ち明け、死霊の化身が地底から出現する。怖恐と憂愁を纏った七つの死者たちの物語。文庫オリジナル。

新潮文庫11月の新刊。

有栖川有栖道尾秀介作品収録のオリジナルアンソロジー、とくれば買わない訳にはいきません。

ただし「本格ミステリ」のアンソロジーではないので、ミステリ的な視点で読まないようにするのに苦労しました。

という事で、以下各作品の感想です。


「幻の娘」/有栖川有栖

あの名作「幽霊刑事」で、殺された神崎刑事の幽霊とともに活躍した、霊媒体質の刑事「早川篤」が主人公です。

ある事件の容疑者がアリバイを主張しますが、それを証明してくれるという少女は実は10年前に死んでいて・・・。


ミステリとしてのトリックは非常にスタンダードで、真犯人を自供に追い込むまでの描写もわずか1ページほどに省略されています。

ですが当然この作品の読みどころはそういう部分ではありません。

幽霊が「見えてしまう」早川刑事が、自分には何が出来るのか、そして何をするべきなのかを悩み成長していく過程を頼もしく思い、そして少女の幽霊が姿を現す条件に思い当ったところで胸が熱くなりました。

有栖川有栖作品の中では「江神二郎」や「火村英生」ほど有名ではありませんが、個人的にはこの「早川刑事」が活躍する長編をまた読みたいです。

幽霊刑事」を未読の方は、この「純愛小説」と言ってもいいほどの感動作はぜひとも読んでみて下さい。

私は最後の数ページで涙が込み上げ、物語が幕を閉じたあとの10ページでさらにえらいことになりました



「流れ星のつくり方」/道尾秀介

真備庄介シリーズの1篇。

今回の主人公は真備でも道尾でもなく、助手の「北見凜」です。

旅先の旅館から夜の散歩に出かけた凜は、ふとしたきっかけである少年と出会います。

病弱そうな印象のその少年は、凜にある「問題」を出しますが・・。


凜から電話で話を聞いただけで真相を見破った真備の洞察力はさすがです。


その残酷な真相。

そして凜が作った流れ星に願いをかける少年。

ラジオを聴くのが好きなこの少年が、最後に明かすもう一つの真実。

その告白はあまりにも悲しすぎます。



「話し石」/石田衣良

「S氏は話し石の採集家だった。」の一文で始まる、わずか7ページの掌編。

冒頭に「星新一に捧げる」とある通り、まさに星新一さんのショートショート集を読んでいる気分になりました。

中学生の頃ショートショートを読み漁っていたのを思い出し、懐かしかったです。

石田衣良さんは、こういう作品も書けるんですね。



「熱帯夜」/鈴木光司

大学時代に、独特の雰囲気を纏った(というかちょっとイッてしまっている)女性と付き合い、ちょっとしたイタズラから、その後の人生を台無しにされてしまった男の話。

27年後、集中治療室で甘美な死の誘いを受け入れようとしている主人公の元に現れたのは・・・。



「嘘をついた」/吉来駿作

自殺した彼女の霊を、女友達と一緒に探す主人公。

次第に明らかになっていく、彼女の死の意外な真相と異常な動機。

何かをを守るためにいくつもの嘘をついてしまう主人公ですが、娘さんを亡くした「オッサン」に対して最後にかけた言葉は、優しさにあふれていました。



「最後から二番目の恋」/小路幸也

死の間際に「バク」と名乗る生き物が現れ、「あなたの思い出をくれれば、代わりにもう一つの人生をプレゼントします」と告げられます。

バクがプレゼントしてくれる「もう一つの人生」とは、「破れた恋の内の一つを選び、その恋が確実に実る人生」。


「最後から二番目の恋が実る人生」を選んだこの物語の主人公は女性なのですが、冒頭の「バク」との会話が性別不詳で描かれているため私は男性と思いこんでしまい、読んでいて途中まですごく違和感がありました。

特に意図があっての事では無いようですので、作者のミス?

終盤、「最後から二番目の恋」の意外な姿に驚かされ、また更にその外側にもう一つの切ない物語が。

これはぜひご自分の目で確かめてみて下さい。



「夕闇地蔵」/恒川光太郎

人の姿が「色」としてしか見えない「地蔵助」という捨て子が主人公です。

地蔵助は、友達の冬次郎がある廃屋で次々と女性を殺めている事を知ります。

止めなければ、と思う地蔵助ですが、冬次郎が女性と交わりそして殺めていく姿を何度も覗き見しているうちに、この覗き見自体に邪で淫らな興奮を覚えていってしまいます。

しかし、捜査の手が伸びてきた事に気付いた冬次郎は、昔地蔵助が捨てられていたという村はずれの冥穴堂に逃げて行き、そこで・・・。

不思議な物の怪も登場し、何とも言えない魅力を持った作品でした。




ミステリ以外の作品を読む機会はあまり多くはありませんが、こうして普段読まない作家さんたちの作品に触れるのも時々は楽しいものですね






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2008/12/18 23:07|・アンソロジーTB:0CM:4

 

年末で仕事もプライベートも非常に忙しいのですが、ブログを色々とリニューアルすることにしました。

ブログタイトルもハンドルネームもテキトーにつけて、軽い気持ちで始めたブログですが、ちょっとここらでもう少し真面目に(?)なろうという決意の現れです。

たぶん

という事で、タイトルもハンドルネームも変えました。

タイトルの「謎と論理と遊び心」は、私の中での「本格ミステリ」の理想形です。

ハンドルネームにも深い意味がありますが、とりあえず内緒で

他にもブログに関して少し勉強しながら色々な所をいじっている最中ですので記事の更新頻度が落ちていますが、一通りリニューアルが済んだらまた色々書いていく予定です。

時々このブログに遊びに来て下さっている皆様、今後とも変わらずよろしくお願いいたしますm(_ _)m



そしてこれからも、少しでも「本格ミステリ」の魅力が多くの方に伝わりますように







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2008/12/15 23:59|・その他TB:0CM:2

 

「匠千暁(タック&タカチ)シリーズ」
 ・解体諸因・・・講談社ノベルス(’95)、講談社文庫(’97)
 ・彼女が死んだ夜・・・カドカワノベルズ(’96)、角川文庫(’00)、幻冬舎文庫(’08)
 ・麦酒の家の冒険・・・講談社ノベルス(’96)、講談社文庫(’00)
 ・仔羊たちの聖夜(イヴ)・・・角川書店(’97)、角川文庫(’01)、幻冬舎文庫(’08)
 ・スコッチ・ゲーム・・・角川書店(’98)、角川文庫(’02)、幻冬舎文庫(’09)
 ・依存・・・幻冬舎(’00)、幻冬舎ノベルス(’01)、幻冬舎文庫(’03)
 ・謎亭論処(めいていろんど)・・・祥伝社ノン・ノベル(’01)、祥伝社文庫(’08)
 ・黒の貴婦人・・・幻冬舎(’03)、幻冬舎文庫(’05)
 ・身代わり・・・幻冬舎('09)、幻冬舎文庫('12)

「神麻嗣子(チョーモンイン)シリーズ」
 ・幻惑密室・・・講談社ノベルス(’98)、講談社文庫(’03)
 ・実況中死・・・講談社ノベルス(’98)、講談社文庫(’03)
 ・念力密室!・・・講談社ノベルス(’99)、講談社文庫(’04)
 ・夢幻巡礼・・・講談社ノベルス(’99)、講談社文庫(’04)
 ・転・送・密・室・・・講談社ノベルス(’00)、講談社文庫(’05)
 ・人形幻戯・・・講談社ノベルス(’02)、講談社文庫(’05)
 ・生贄を抱く夜・・・講談社ノベルス(’04)、講談社文庫(’07)
 ・ソフトタッチ・オペレーション・・・講談社ノベルス('06)、講談社文庫('10)

「城田理会警視シリーズ」
 ・殺す・・・立風書房('98)、ハルキ文庫('00)、幻冬舎文庫('11)
   (「猟死の果て」(立風書房→ハルキ文庫)から幻冬舎文庫版発売に際し改題)
 ・狂う・・・幻冬舎('11)、幻冬舎文庫('13)
   (「彼女はもういない」(幻冬舎)から文庫化に際し改題)

「森奈津子シリーズ」
 ・なつこ、孤島に囚われ。・・・祥伝社文庫(’00)
 ・両性具有迷宮・・・双葉社(’02)、双葉文庫(’05)
 ・キス・・・徳間書店('06)、徳間文庫('11)

「腕貫探偵シリーズ」
 ・腕貫探偵・・・実業之日本社('05)、ジョイノベルス('07)、実業之日本社文庫('11)
   (「腕貫探偵 市民サーヴィス課出張所事件簿」(実業之日本社→ジョイノベルス)から文庫化に際し改題)
 ・腕貫探偵、残業中・・・実業之日本社('08)、実業之日本社文庫('12)
 ・必然という名の偶然(シリーズ番外編)・・・実業之日本社('11)、実業之日本社文庫('13)
 ・モラトリアム・シアター Produced by腕貫探偵・・・実業之日本社文庫('12)
 ・探偵が腕貫を外すとき 腕貫探偵、巡回中・・・実業之日本社('14)

「ぬいぐるみ警部シリーズ」
 ・赤い糸の呻き・・・東京創元社('11)、創元推理文庫('14)
 ・ぬいぐるみ警部の帰還・・・東京創元社('13)

「ノンシリーズ」
 ・完全無欠の名探偵・・・講談社ノベルス(’95)、講談社文庫(’98)
 ・七回死んだ男・・・講談社ノベルス(’95)、講談社文庫(’98)
 ・殺意の集う夜・・・講談社ノベルス(’96)、講談社文庫(’99)
 ・人格転移の殺人・・・講談社ノベルス(’96)、講談社文庫(’00)
 ・死者は黄泉が得る・・・講談社ノベルス(’97)、講談社文庫(’01)
 ・瞬間移動死体・・・講談社ノベルス('97)、講談社文庫('01)('12新装版)
 ・複製症候群・・・講談社ノベルス(’97)、講談社文庫(’02)
 ・ストレート・チェイサー・・・光文社カッパ・ノベルス(’98)、光文社文庫(’01)
 ・ナイフが町に降ってくる・・・祥伝社ノン・ノベル(’98)、祥伝社文庫(’02)
 ・黄金(きん)色の祈り・・・文藝春秋('99)、文春文庫('03)、中公文庫('14)
 ・夏の夜会・・・光文社カッパ・ノベルス(’01)、光文社文庫(’05)
 ・異邦人 fusion・・・集英社(’01)、集英社文庫(’05)
 ・聯愁殺(れんしゅうさつ)・・・原書房('02)、中公文庫('10)
 ・ファンタズム・・・講談社ノベルス(’02)、講談社文庫(’06)
 ・リドル・ロマンス 迷宮浪漫・・・集英社(’03)、集英社文庫(’06)
 ・神のロジック 人間(ひと)のマジック・・・文藝春秋(’03)、文春文庫(’06)
 ・笑う怪獣 ミステリ劇場・・・新潮社('03)、新潮文庫('06)、実業之日本社文庫('14)
 ・いつか、ふたりはニ匹・・・講談社ミステリーランド('04)、講談社文庫('13)
 ・パズラー 謎と論理のエンタテインメント・・・集英社(’04)、集英社文庫(’07)
 ・方舟は冬の国へ・・・光文社カッパ・ノベルス(’04)、光文社文庫(’07)
 ・フェティッシュ・・・集英社(’05)、集英社文庫(’08)
 ・春の魔法のおすそわけ・・・中央公論新社('06)、中公文庫('11)
 ・収穫祭(上)(下)・・・幻冬舎('07)、幻冬舎文庫('10)
   (「収穫祭」(幻冬舎)から文庫化に際し分冊)
 ・夢は枯れ野をかけめぐる・・・中央公論新社('08)、中公文庫('10)
 ・スナッチ・・・光文社('08)、光文社文庫('11)
 ・マリオネット・エンジン・・・講談社ノベルス(’09)
 ・動機、そして沈黙・・・中央公論新社('09)、中公文庫('12)
 ・こぼれおちる刻(とき)の汀・・・講談社('10)
 ・からくりがたり・・・新潮社('10)
 ・幻視時代・・・中央公論新社('10)、中公文庫('14)
 ・幻想即興曲・・・中央公論新社('12)
 ・下戸は勘定に入れません・・・中央公論新社('14)

「共著・アンソロジー等」
 ・大密室(「怪獣は密室に踊る」所収)・・・新潮文庫('02)
 ・死神と雷鳴の暗号(「通りすがりの改造人間」所収)・・・講談社ノベルス('02)、講談社文庫('06)
   (「本格ミステリ02」(講談社ノベルス)から文庫化に際し分冊・改題されたものの第二弾)
 ・絶海・・・祥伝社ノンノベル('02)
 ・赤に捧げる殺意・・・角川書店('05)、角川文庫('13)
 ・あなたが名探偵・・・東京創元社('05)
 ・七つの黒い夢・・・新潮文庫('06)
 ・ザ・ベストミステリーズ 推理小説年鑑 2010・・・講談社('10)
 ・0番目の事件簿・・・講談社('12)
 ・10分間の官能小説集 2・・・講談社文庫('13)

「コミック化」
 ・16秒間の密室 タック&タカチの事件簿 大橋薫/画・・・秋田書店サスペリアミステリーコミックス('05)
 ・6つの箱の死体 タック&タカチの事件簿2 大橋薫/画・・・秋田書店サスペリアミステリーコミックス('06)




'14.9.26 改訂12版
太字は私の既読作品です)







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2008/12/11 23:21|西澤保彦著作リストTB:0CM:0

 

逆転裁判  (5) (ヤングマガジンコミックス)逆転裁判 (5) (ヤングマガジンコミックス)
(2008/12/05)
前川 かずお

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首都圏では12/5(金)発売だったこのコミック、九州でも3日遅れで昨日発売になりました

この地域格差が何か悔しい・・

ま、それはさておき、今回は、

第13話 逆転食いしん坊(後編)
第14話 逆転力VS神通力(前編)
第15話 逆転力VS神通力(後編)

の3篇が収録されています。

まずは「逆転食いしん坊」。

ミステリ小説には「叙述トリック」という小説ならでは(でもないか)のトリックが存在しますが、有栖川・綾辻両氏の「安楽椅子探偵シリーズ」などの映像作品や、この「逆転裁判」のようなミステリコミックの場合、やはり映像や絵ならではの仕掛けが楽しいものです。

何が言いたいかと言えば、この「逆転食いしん坊」、前編の最初の数ページ目に大きなヒントがあったんですね

しかも割と大きめのコマなのに・・全然気づきませんでした

あからさまにヒントが描かれていながらも中々気付かれない、というのは漫画だからこそ

これが小説で、「ジャスティス正義の○ー○○の○ー○は、○○の○ー○○に比べて○○かった」(伏せ字ばかりですみません)なんて書いたら一発でネタがバレますもんね(気付かなかった自己弁護?)

脅迫状の指紋に関するロジックも分かりやすくて好きでした。


「逆転力VS神通力」は、買い物リストと点検用出入り口の証言から推理は出来ましたが、体重の件は気付かなかった

漫画らしい、というか「逆転裁判」らしい割と大がかりな物理トリックですね。

ま、物理トリックと言えばくろけんさんのデビュー作「ウェディング・ドレス」のほうが度肝を抜かれましたが・・

ちなみに「GPナルホドー」には大笑いさせていただきました

証言台に立つキャラの後ろに「サイコ・ロック」の絵が描かれていたり、相変わらずの冴えを見せる「狩魔冥」のムチなど、逆転裁判好きのツボをしっかり押さえながらも、ストーリーはしっかり本格しているのはくろけんさんの脚本あってこそですね。


さて、この「逆転裁判」はこれでしばらくお休みとなり、年明けから新しいプロジェクトが始動するという事ですが、これはたぶんニンテンドーDSの「逆転検事」の事でしょう

来春の発売を楽しみにしています


くろけんさんの作品も来年には続々と文庫化されるようですので、今から楽しみです
講談社ノベルスがほとんど入手困難で・・




ムチムチ教・・・いいかも







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2008/12/09 11:35|逆転裁判&逆転検事TB:0CM:0

 

本格ミステリ作家クラブ」のサイトが更新され、「12月の本格トピックス」が掲載されました

クラブの会員が雑誌「ジャーロ」に掲載している、「私の愛するキャラクター」についてのコラムが何点か転載されています。

泡坂妻夫さんの「ヨギ ガンジー」いいですよね!

しあわせの書」の作品全体に施されたオドロキの仕掛けは、ぜひ多くの方に味わっていただきたいです。

その他、11月・12月の新刊情報や、毎月楽しみにしている、北村薫先生はじめ執行会議メンバーの「今月の一言」も掲載されております。

くろけんさん、小説はいつですか?


詳しくは右のリンク集からご覧くださいませ。







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2008/12/08 23:25|・本格ミステリ作家クラブTB:0CM:2

 

スナッチスナッチ
(2008/10/22)
西澤保彦

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22歳だった。次の日、ぼくは53歳になっていた。 空白の31年。ぼくは。きみは。ぼくたちは。少しは幸せだったのだろうか。 彼を襲ったのは、不条理でやりきれない、人生の黄金期の収奪。あらかじめ失われた、愛しい妻との日々。おぼえのない過去を振り返る彼に、さらなる危険が迫る! 銀色の雨にうたれ、肉体を乗っ取られた男。31年ぶりに目を覚ました彼の見たものとは? 見知らぬ過去をめぐる、異才渾身の傑作書下ろし長編。

何の予備知識も無しに、突然西澤保彦さんの「スナッチ」を読みました。

ちなみにサイン本です


西澤保彦「スナッチ」サイン本


どんなストーリーなのか、そもそもミステリなのかどうかも分からずに読み始めましたので、何も事件が起こらなかったらどうしよう、と変なドキドキ感を味わいながら読んだのですが・・

流石は西澤先生、しっかり楽しめました

一言で言うと、「SF的な設定を使いつつも本格ミステリの骨格を持った、ちょっぴり感動もする小説(健康蘊蓄のおまけ付き)」でした。

全然一言じゃないな・・

ちなみに巻末のあとがきでは、著者自ら「SFとしても、ミステリとしても、ある意味、中途半端で、どちらかといえばストレートノベルの趣に近くなってしまった」と述べています。

ま、なにはともあれ「SF設定のミステリ」というのは西澤先生の十八番ですよね


昭和52年1月、主人公は22歳の「ぼく」。

大学卒業を目前に控え、結婚を前提に付き合っている彼女の両親に挨拶をするため、東京から高知にやってきた主人公ですが・・突然降ってきた雨が、主人公や周りの人たちを銀色の光で包みこみ、そのまま意識を失ってしまいます。


目が覚めるとそこは平成20年。

新聞にはカラー写真が載っており、リモコンで操作ができるテレビには真空管が入るような厚みが無い、不思議な世界。

そして彼女とは、すでに離婚してしまっている世界・・。

そして何より問題なのは、22歳の「ぼく」が目覚めたのは、あくまで53歳の「僕」の体の中。

この体は53歳の「僕」の体であり、22歳の「ぼく」の意識が勝手に動かすことはできないらしい・・という事を、「ぼく」は「僕」から教えてもらいます。

1つの体に2つの意識。

そう、実は31年前のあの日、銀色の雨として地球にやってきた異種生命体に「ぼく」の体は乗っ取られてしまっていたのです

しかもオリジナルの人格が戻ってきた場合は高い確率で死に至る事を知り・・。


とまあ、思いっきりSF調に話が進んで行き、「ホントにミステリ小説か?」と不安になった頃、ついに事件が起こります。

何の繋がりも無さそうな人たちが立て続けに殺され、4人目の犠牲者として主人公の元妻(元彼女)も殺害されます。

どの現場からも同じ指紋が採取される中、さらに5人目の犠牲者が・・。


後半はしっかりとミステリしてくれていました

女性タクシードライバー、妙に親切な刑事、そして何より序盤に登場した「大金を持った謎の美女」。

色々な謎が終盤きちんと回収され、安心して読めました

本格ミステリばかり読んでると、謎が謎のままほったらかされたり、終盤に突然容疑者や真犯人が登場するような小説は読めなくなりますよね

西澤先生の作品もまだまだ未読が多いので、早く他の作品も読まないと







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2008/12/07 23:52|・西澤保彦TB:0CM:0

 

本格ミステリベスト10 2009本格ミステリベスト10 2009
(2008/12/02)
探偵小説研究会

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「帰還」の山口雅也、「相棒」で話題の鳥飼否宇2大インタヴューのほか、特集「ミステリ映画祭」では作家アンケート芦辺拓・霞流一・三津田信三マニアック鼎談など、レギュラー記事に加えて大奮発!混沌を抜け出した2009年のベストミステリ

すでに読まれた方も多いと思いますが、九州ではようやく本日(あ、すでに日付が変わってるから昨日、かな)発売になりました

という事でまだほとんど中身は読めていませんが、以下今年のベスト10です

1位  山魔(やまんま)の如き嗤うもの/三津田信三/原書房

2位  ラットマン/道尾秀介/光文社

3位  完全恋愛/牧薩次/マガジンハウス

4位  聖女の救済/東野圭吾/文藝春秋

5位  青銅の悲劇/笠井潔/講談社

6位  裁判員法廷/芦辺拓/文藝春秋

7位  妃は船を沈める/有栖川有栖/光文社

8位  ペガサスと一角獣薬局/柄刀一/光文社

9位  エコール・ド・パリ殺人事件/深水黎一郎/講談社ノベルス

10位 官能的/鳥飼否宇/原書房

10位 狐火の家/貴志祐介/角川書店


という結果でした。

ちなみに私的には・・

 1位・・「家シリーズ」は読みましたが、「○○の如き~シリーズ」はまだ未読
     早く読みたいです
 2位・・これもいい作品でしたが、個人的には「カラスの親指」のほうが好きでした
 3位・・完全にノーマークでした。T・M先生、ごめんなさいm(_ _)m
 4位・・同日発売の短編は読みましたが、こちらはまだです。いずれ近いうちに。
 5位・・連載中は途中まで読んでいましたが、結局単行本はまだ未読です。これまでの矢吹駆シリーズはほとんど読んでいます。
 6位・・すみません。この作品はどうか分かりませんが、芦辺拓さんは少し苦手な作品が多くて・・。
 7位・・既読。過去記事を読んでください
 8位・・いずれ読みたいと思っていますが、結局まだ未読。
 9位・・すみません。ノーマークでした。
 10位(官能的)・・「痙攣的」は読みました。この著者は好きですので、そのうち機会があればこれも読みたいです。
 10位(狐火の家)・・面白かったです!ブログを始める前に読んだので記事はありませんが・・。更なるシリーズ化を熱望します

とまあ、こんな感じです

店では「このミス」を中心に売場を展開しなければいけないのが残念ですが、ミステリファンとしてはやっぱり「このミス」より「本ミス」です

このミス」は「このエンターテイメントがすごい」か何かにタイトルを変えればいいのに・・







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2008/12/06 00:47|・その他TB:0CM:0

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
(2008/07/29)
道尾 秀介

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夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

この作品は本格ミステリ大賞の候補になっていたという事もあって、以前から読もう読もうと思っていたのですが、なぜか今まで読む機会がなく、結局文庫になってしまいました

道尾秀介さんのファンだと言いながら、実はまだ作品は半分ぐらいしか読めていません。

背の眼」は実はそれほどは面白いと思えず、「片眼の猿」で一気に好きになり、「ラットマン」もまあそれなりに楽しめ、「カラスの親指」で、やっぱり最高!となりました

で、もちろんこの「向日葵の咲かない夏」もかなり大きな期待を抱きながら読んだのですが・・なんでしょう、自分にはあまり合わなかったようです。

大多数の人が絶賛しているのは知っていますが、面白いと感じるかどうかは理屈ではなく感覚ですので、こればかりはどうしようもないですね

読書ブログを書いているからといって素人書評家を気取るつもりはさらさらなく、あくまでいち読者として感じたままを書き続けていくつもりですので、素晴らしい要素を兼ね備えた作品だと頭では分かっていても、心がそう感じてくれない場合は・・ま、こんなこともたまにはあります

で、作品の話に戻りますが、こんな感想になってしまっているのは初読の印象がそれほど衝撃的では無かったのが理由で、再読(←と言っても要所要所を拾い読みしただけですが)してみると、さすが道尾秀介さんだけあって、特異な設定の元、齟齬をきたさないようによく伏線が張り巡らされているなと感心しました

なんせ死んだ同級生が○○になって生まれ変わり、また他の人もこの現象を受け入れているのですから、まるでタチの悪いファンタジーです。

父親や母親の不自然な態度といい、とても3歳とは思えない妹の言動といい、読んでいて、ぞわぞわした違和感が常に体にまとわりついてきます。

ちなみに個人的には「スミダさん」が気に入りました・・

最終的に、この作品は幻想小説でもSFでもなく、最後はきちんと「ミステリ」として着地します。

そのトリック、というか野心的な試みは面白いと思いますし、またその設定の元で「小説」として、また「ミステリ」として物語を成立させる技術は素晴らしいと思いますが、終盤にこの世界の本当の姿が明かされた時、残念ながら私は「うわっ!そうだったのかっ!」という衝撃ではなく「えぇ、それはないだろ」と感じてしまったようです

ただ、これで道尾秀介さんに対する評価が下がったわけでもなく、まだ未読の数作を読むのを、今から楽しみにしています

次はどれにしようかな







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2008/12/05 00:25|・道尾秀介TB:1CM:2

 

レイクサイド マーダーケース [DVD]レイクサイド マーダーケース [DVD]
(2005/07/29)
役所広司 薬師丸ひろ子

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同名の東野圭吾原作の人気ミステリー小説の映画化。日本を代表する役者・役所広司と薬師丸ひろ子が存在感のある厚みのある演技をみせてくれる。また柄本明、鶴見辰吾など個性派の演技も光る作品。

緻密な伏線と意外な動機でミステリファンを楽しませてくれた、東野圭吾の「レイクサイド」。

この傑作を元に作られた映画が、この「レイクサイド・マーダーケース」です

著者のエッセイ「ちゃれんじ?」(角川文庫)の中でも、この「レイクサイド・マーダーケース」の撮影現場を訪れた時のエピソードが書かれています

東野さんはこのエッセイの中で「映画は原作と違って当たり前」とした上で、「(映画の)プロの力を信じて正解だった」と、映画の出来にかなり満足しているようですが、さてさて・・。



で、率直な感想ですが、・・

すみません。やはり映画版はちょっと・・

全般的に少し退屈でした。

もちろん、サスペンス・ミステリーですので派手なアクションシーンがある訳ではないですが、全体的に暗いトーンの中で、出演者も小さな声でぼそぼそとしゃべるシーンが多く、かなり話のテンポも遅く感じました

ストーリーは概ね原作に沿っていましたが、原作では4家族だったのを3家族に減らし(坂崎夫妻が登場しない)、その分、ストーリーに大きくは影響しないエピソードを大幅に削っていました。

主人公の子供が息子から娘に設定変更されているのは、他の子供より目立たせるためでしょうか。

主人公の愛人が元興信所に勤めていたなどの設定も無くなったようで、代わりに「カメラマンだから盗撮も上手い(?)」という事になっていたようです

全体的に、「事件の真相は?」という謎は原作に沿って上手く映像化されておりましたが、なおかつ原作以上に「親と子の関係」といった部分に話の比重を大きく取っていたように感じました。

やはり、「小説を映像化した作品」ではなく「小説のストーリーを元にした別の作品」という見方をするべきなのでしょう。

でもどうしても原作と比べてしまうんですよね

ただ、ラストシーンは最高でした!

深い意味を残した非常に印象的なラストシーンで、ここは手放しで「素晴らしいっ!」と思いました

このワンカットだけで、主人公たちがどんな隠蔽工作をし、どれだけ覚悟を決めたとしても、彼らの魂は決してこの湖畔からは逃れられない、という事を強く印象付けられました。

こういう手法は映画ならではで、何かいいですね



最後にどうでもいいのですが、このところ観た映画、「犯人に告ぐ」にトヨエツ、「ハサミ男」もトヨエツ、「レイクサイド・マーダーケース」にもトヨエツ・・・私はトヨエツにとり憑かれているのでしょうか







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2008/12/04 00:07|・ミステリ映画&ドラマTB:0CM:0

 

毎回色々なミステリイベントを企画して、日本中の名探偵たちを楽しませてくれる「E-pin企画」。

現在は「Rの刻印」(講談社)という「読者参加型犯人当て小説」で、私たちに新たな楽しみを提供してくれています

そんなE-pin企画の、2009年の「ミステリーツアー」の詳細が決まったようです

ちなみに今までの「ミステリーツアー」から「探偵ミステリーツアー」に名称を変更したとの事。

確かに、旅行会社のパンフレットなどで「ミステリーツアー」とか書いてあって、「おっ!」と思ってよく見てみると全然ミステリとは関係なく、ただ「どこに行くか旅行先が内緒のツアー」だったりしてがっかりした経験が何度かありますもんね

あと関係ないですが、ネットで「ミステリ」関連で検索していると「ミステリーサークル(あのUFOがやったとかいうやつ)」や「幽霊が出るスポット」などのサイトが引っかかるのも何とかならないかな・・


で、話を戻して、今回のE-pin企画の「探偵ミステリーツアー2009」は・・

「逆さ富士の幻惑~名探偵よ、西湖に集まれ!~」

だそうです

2009年の3月(出発日は6パターン)に1泊2日で富士山に行き、そこで起きる事件を、参加者自身が探偵となって解き明かすツアーイベント!

あぁ~、想像しただけで楽しそう

ま、仕事も休めないし子供たちもまだ小さいので私は行けないんですが・・


ただ、夏にまた九州で「ミステリーナイト」があったら、今年こそ何とか参加してやるぞ~


「探偵ミステリーツアー」の詳細情報は、右のリンク集「E-pin企画」からご覧くださいませm(_ _)m







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2008/12/03 01:10|ミステリーナイト等TB:0CM:0

 

科学捜査 (図解雑学シリーズ)科学捜査 (図解雑学シリーズ)
(2004/09)
長谷川 聖治 日本法科学鑑定センター

商品詳細を見る
動かぬ証拠を一つ一つ積み重ねていく「科学捜査」は、まるで謎解きをするミステリーのようで、興奮させるもの…。本書は、進歩めざましい科学技術を応用した「科学捜査」の世界を、豊富なイラストとやさしい文章で解説する。

図書館で借りてきた「お金を出して買うほどではないけどちょっと面白そうな本シリーズ」の最後を飾るのは・・ズバリ「科学捜査」です

すみません、いくら明日仕事が休みとはいえ、こんな遅い時間に、しかも珍しく立て続けに2件の記事をアップしてるので、テンションが変です

普段は、読み終わった本の感想を「時間のある時に少しずつ」ブログにアップしているのですが、なんせこの本は明日(というかすでに今日)図書館に返さないといけないので、眠いのを我慢して無理やり記事を書いています

この本も、いま読みかけの西澤保彦さんの長編を泣く泣く途中で中断して、今日の仕事の休憩時間に何とか読み終えました

やっぱり期限があるから「借りる」のは嫌いだ・・


で、内容ですが、そのものズバリ「科学捜査」です

(なんか記事もテキトーになってきたな・・)

代表格の「指紋」はもちろんの事、「足跡」「血痕」「DNA鑑定」「ルミノール反応」「声紋」「筆跡鑑定」「線条痕」「ポリグラフ」、「塗膜片」に「モンタージュ」に「薬物」「毒物」・・・・疲れた。

とにかく、警察の「科学捜査」について、とても詳しく、ただし素人の私にも分かるように易しく、書いてあります。

ミステリファンである以上、当然知識として知っていることも多かったですが、「ミトコンドリアDNA」や「口唇紋」など初めて聞く話もあり、かなり勉強になりました(役に立つのか?)



そして、この本から学んだ1番大きな事は・・

科学捜査が介入すると、おそらく名探偵の出番はない・・という事かな

皆さん、犯罪に手を染める時はなるべくならクローズド・サークル







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2008/12/02 01:43|・ビジネス、ノンフィクションなどTB:0CM:0

 

警察裏物語警察裏物語
(2006/05/30)
北芝 健

商品詳細を見る
すべて本当の話です!テレビのコメンテーター、漫画原作者としてでおなじみの北芝健さんが明かす、小説やTVドラマより面白い警察の真実。・モテモテ絶倫警察官・公安刑事が認定した真性ホモ警官・銃を撃ちたがる警察官の行く末・同僚とのトラブルは拳で決着をつける・警察官には九州出身者が多い・警察官の不倫事情・東大卒、ノンキャリ警察官の悲哀・警視庁も一目置く鹿児島県警・警察官は刑事ドラマ好き・ヤクザと癒着する黒い検察官……などなど門外不出の裏話満載!

図書館で借りてきた3冊のうちの2冊目です

あぁ~本格ミステリのブログからどんどん離れていく~

私は本格ミステリのファンであって、別にとりたてて警察小説のファンでは無いのですが、まぁまったくミステリと無関係という訳ではないので・・・と自分に言い訳

で、意外、と言っては失礼ですが、かなり面白かったです

著者の北芝健という方は、元警視庁の刑事というだけではなく、いくつかの有名な警察マンガの原作も担当し、何とあの「踊る大捜査線」もこの北芝さんからのアイディアがかなり使われているとの事。

現実の警察の「裏」のエピソードが、これでもかというぐらいバラエティ豊かに詰め込まれていて、その独特の世界にすっかり引き込まれました

個性豊かな警察官たちの話はもちろんのこと、検察官や弁護士、ヤクザにマスコミと、ここまで書いて大丈夫なのか?と心配になるぐらい暴露話のオンパレードで、なんだかいっぱしの事情通になった気分



そういえば、ヤクザと一般企業との癒着の話を読んでいて思い出しましたが・・

このブログを時々読んで頂いている(?)先輩店長方の中にはご存知の方もいるかと思いますが、私は今の仕事に就く前は、ちょっぴりグレーゾーンな会社に勤めていました

週3日ペースで中州に繰り出していたあの頃、よく上司や先輩から「ウチの会社は飲み屋で少しぐらいモメても大丈夫だから」と時々言われていましたが、あれってやっぱり・・そういう事ですよね


ま、これも人生経験って事で







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2008/12/01 23:33|・ビジネス、ノンフィクションなどTB:0CM:0

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